たばこ値上げ後も約7割が喫煙を続行と回答! 一箱1,000円以上ならさすがに禁煙?

読者のみなさんは2021年10月にたばこ税が増税されることを知っているだろうか。喫煙者には重要なたばこ税。値上がりを機に禁煙を始めようと思う人も少なくないだろう。しかし、多くの企業や市場リサーチを行っているJMRO(日本マーケティングリサーチ機構)が日本全国の20代~60代以上の男女を対象に実施した調査では、たばこ税が上がっても喫煙を続けるという人が多いことが分かった。今回は、10月からのたばこ税に対する喫煙者の動向を詳しく伝える。

値上がりによる禁煙の意志は?

1日に1箱を吸う喫煙者の場合、1カ月では900円~1,200円の値上がりに (JMRO調べ)

 主な銘柄だと30円から40円ほど値上がりするといわれているたばこ税。同調査によると、「10月からたばこ税が増税されることを知っていましたか」という質問に対し、「知っている」と回答した人は76.5%(小数点第2位四捨五入、以下同)を占めた。一方、「知らなかった」という人は20.2%、「どちらでもない」は3.2%という割合に。約80%の人がたばこ税の値上がりに関心があるようだ。

 自分はたばこを吸わないという人も、家族や上司が喫煙者の場合は話題の一つに上がるたばこ税。中には、身近な喫煙者に対し「この機会に喫煙をやめてほしい」という人も少なくないだろう。しかし、「10月のたばこ税の値上がりで禁煙をしようと考えていますか」という質問に対し、「禁煙はしない」と回答した人は61.9%、「禁煙をしようと考えている」という人は19.0%だった。60%以上の人は今回の増税に関係なく、喫煙続行の意向があることが分かった。

600円以上から1,000円以上値上をあわせると、約75%の人が禁煙を決意するという(JMRO調べ)

 では、たばこがどれほど値上がりしたら喫煙者は禁煙を決意するのだろうか。「たばこの価格がいくら以上になれば禁煙を決意できますか」という質問では、「1,000円以上」が最多の42.5%を占めた。次いで、「禁煙はしない」(22.3%)、「600円以上」(19.4%)、「800円以上」(15.8%)という並びに。上位2つの回答を見る限り、「わずか数十円の値上がりでは禁煙をしない」という喫煙者の強い意志が伺える。

 愛煙家にとって喫煙は、お金には代えがたい至福のひとときなのだろう。とはいえ、たばこが1,000円以上になれば「さすがに禁煙しよう」と決意を固める人もいるようだ。2020年4月から、受動喫煙による健康への悪影響を防ぐための法律「改正健康増進法」の施行によって、たばこが吸えるレストランや飲食店が少なくなってきた。また、厚生労働省が発表した第3期「がん対策推進基本計画」には、「2022年度までに成人喫煙率を12%とする」と掲げられており、喫煙率の低下に向けてこれからさらなる増税の可能性も。ますます風当たりが強くなっているご時世で愛煙家たちは生き残ることができるのだろうか。

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※サムネイル画像(Image:Karolis Kavolelis / Shutterstock.com

オトナライフ編集部
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