マイホームを購入するとき住宅ローン以外に意識したい5つのリスク!

「夢のマイホーム」というように、自分の家を持つことはある種のステータス。しかし持ち家ならではのリスクは何気に多いことを知っておきたい。そんなリスクを許容してでもマイホームを持つかどうか考えてもらいたい。賃貸マンションや賃貸の一戸建てに住み続けるか悩んでいる人にマイホームを持つリスクを紹介しよう。

5つのリスクを考えても住みたいか

(Image:Shutterstock.com)

 持ち家を持つことで発生するリスクは以下の5つが主だったもの。順番に詳しく見ていこう。

 

■持ち家を持つことのリスク
①設備の修繕費がかかる
②固定資産税などの税金がかかる
③転勤がしづらい
④住宅ローンが返せなくなって家に住めなくなる
⑤住む人の数が増減して家の容量と合わなくなる

 

①設備の修繕費がかかる
 賃貸の物件だと修繕費は家主が負担する。しかし持ち家では当然ながら修繕費は自分で負担しなければならない。給湯器やエアコンといった機器類や、玄関の扉に洗面台……などあらゆる設備品には耐用年数がある。また突発的に故障することもあるだろう。「住宅ローン」の支払いばかりに目が行ってしまい、設備の修繕費を考えておかないと家計が破綻してしまうことになる。目安として、機器類は「住宅ローンの年数÷5×購入価格」の分を、設備については「住宅ローンの10~20%」の分をそれぞれ修繕費として考えておき、毎月積み立てることにしたい。そして、住宅ローン+修繕費の積み立てを支払ったとしても、家計のやりくりが問題ないことを確認しなければならない。

 

②固定資産税などの税金がかかる
 持ち家の場合には固定資産税と都市計画税を毎年収める必要がある。土地や建物の価格によって税額はピンキリだが、年額20万円程度はかかると考えておいたほうがよい。「①設備の修繕費」と同じで税金の支払いも加味して、やりくりできることを確認しなければならない。

 

③転勤がしづらい
 買い替えを考えている人も当然いるだろうが、持ち家を持つということは、その家に一生住み続けるのが前提だろう。そのため、働いている場合は転勤がしづらくなってしまう。単身赴任を考えてもよいが、生活費が余計にかかるし、例えば子どもが生まれるなどのイベントがあったときにも簡単には立会えない。賃貸の家賃補助を受けていて、その補助が終了になるからといって、持ち家を購入するのは考えものだ。

 

④住宅ローンが返せなくなって家に住めなくなる
 仮に住宅ローンが返せなくなった場合、家を売却してローンを返済する。返せないのを放置してしまうと、担保として銀行に家を取られてしまうことになる。そうなると、借金が残ってしまうのに加えて、せっかく手に入れたマイホームを失うことで精神的に参ってしまうリスクがあるのだ。

 

⑤住む人の数が増減して家の容量と合わなくなる
 マイホームを購入する際は、今後の家族計画を考えて間取りなどを決めるはずだが、予期せぬ理由でその家に住む人数が増減することがある。例えば双子が生まれたり、介護が必要になった親が一緒に住むことになったりすると、部屋が足りなくなってしまうかもしれない。また数十年住み続けたとして、子どもが独立して家を出ていき、使っていない部屋ができて、掃除や修理に手間がかかり管理が大変になることもある。

引用元:すまい給付金(国土交通省)

10年間住宅ローンの残高に応じて所得税・住民税が減税になる制度があり、持ち家を取得するやる気にさせてくれる。10年立ち減税がなくなった後のこともきちんと考える必要がある

引用元:2018年度 民間住宅ローン利用者の実態調査(住宅金融支援機構)

住宅ローンの年収に対する負担率は15%〜20%以下の人が約60%を占めている。年収の35%以下が住宅ローンの水準になっているので、残りの15〜20%を維持費や税金のためのお金と考えるとよいのかもしれない

マイホームを持つことそのものは、悪いことではない。ただ、人生の中で一番大きな買い物と言われている「家」を購入しようかどうか迷っているなら、冷静に考えてもらいたい。持ち家のローン金額が賃貸で支払う家賃と同額なら、より広い家に住めるというメリットがあるのは確か。マイホームを購入することによって生じるリスクに対して、自分の力で対応しきれるかをよく考えてから、購入に踏み切ってほしい。

文=

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