より利用してもらえる施設にするために日々工夫している図書館も多い中、「図書館にあったらうれしい設備」ランキングが発表された。もっと利用したいと思える図書館にはやはりプラスアルファの魅力があるもの。1位に輝いたのは、世代別調査でもトップを総ナメした現代の生活に欠かせない“あの設備”だった。
トップ10には食事する場所など「切実な要望」も
LINEリサーチが全国の男女を対象に図書館の利用動向について調査を行なった。図書館をふだんから利用している人は若い世代を中心に全体の4割にのぼり、本の貸し借りのほか学習の場としても大いに活用されているようだ。その中で、現在の利用状況に関わらず「図書館にあったらうれしい設備」のトップ10も発表された。
10位は「コンビニストア併設」だ。食事の調達ができるかどうかは昼時間をまたげるかなど滞在時間に大きく影響する。同じような需要か、5位には「ドリンクバー併設」4位には「食事/軽食ができるスペース」もランクインしている。9位は「パソコン専用のスペース」で、これは電源の有無やパソコンを使う際に響くタイプ音を気にしてのことだろう。8位は「充実したマンガコーナー」だが、ランキングの要望を全て叶えると「それはもうマンガ喫茶では?」と思わなくもない。7位は「ワーキングスペース・自習室」。自習室を備える図書館は多いが、ワーキングスペースというところに時世を感じる。6位はくつろげる「ソファー席」で、4~5位は前述の通りだ。
トップ3を見ていこう。3位は「カフェ併設」で、こちらも食べることにまつわる要望だ。トップ10以内の4つが食事関係なのは、過去に困った経験をしている人が多いからかもしれない。2位は「電源が使える」で、スマホやパソコンなど携帯できる電子機器が増えた現代で長時間滞在するにはこちらも不可欠であることがわかる。
そして1位は「フリーWi-Fi」だ。66%の人が欲しいと回答し、ランキングで唯一過半数を超えた。世代別ランキングでも全世代で1位に選ばれる断トツぶりだが、たしかに図書館は学習や調べ物をする場所である。ネットと併用するのが自然であり、通信料のことを考えればフリーWi-Fiは必需品に近い。実際にフリーWi-Fiを備えている図書館は珍しくなく、今や図書館には欠かせないものになっているようだ。
あるとうれしい設備を振り返ると、「せっかく図書館に行ったなら長く過ごしたい」という利用者たちの気持ちが垣間見えてきた。より過ごしやすい施設になることで、これからもたくさんの人に読書体験を提供してくれるならいいことだ。
出典元:図書館利用してる?あったらうれしい設備は?【リサーチノート】