突然世界を襲ったコロナ禍もあり、2020年から2021年にかけて様々な分野の企業でテレワークが導入され、通勤者が大幅に減少したことは記憶に新しい。(それでも国の指導する「出勤者7割減」には及んでいないが…)
現在では、たまに電車に乗ってみても「前よりよほど空いてるな」という感想を抱くサラリーマンも多いはずだ。では実際にどれだけの人が減ったのだろうか。
今回は、国土交通省の発表した数字から、JR東日本での主要通勤路線の混雑率ランキングについてお伝えしていきたい。
4・5位には総武線がダブルで登場!
国土交通省の発表した鉄道の平均混雑率によれば、東京・大阪・名古屋の三大都市圏は東京圏で107%(前年調査163%)大阪圏103%(前年調査126%)名古屋圏104%(前年調査132%)となった。もとの混雑率は大幅に異なるが、現在ではどこの地域も似たり寄ったりの混雑率となっているようだ。ちなみに「混雑率100%」とは、「定員乗車(座席につくか、つり革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる)」状況と定義されている。
そんな中で、JR東日本の「主要な通勤路線」の混雑率上位を見ていきたい。5位となったのは「総武線快速・新小岩→錦糸町」だ。混雑率は105%。で、2019年に181%を記録したことと比べればかなりの緩和と言っていいだろう。そして第4位には「総武線緩行 錦糸町→両国」が、111%でランクインした。5位にも4位にも絡んでくる錦糸町のインパクトは絶大のようだ。
優勝は京浜東北線 川口→赤羽間に決定!
3位には「中央線快速 中野→新宿」で混雑率は116%を記録している。7~8時台の通勤ラッシュでその数値を叩き出したようだ。コロナ禍前の平常時(?)でも最短1分50秒間隔で発車しているというのだが、そのスピードでも追いつけない恐ろしいまでの乗降客の人数だ。ちなみに新宿駅は一日の乗降者数で世界ナンバーワンだという。それは混雑してしまうのも納得だ。
2位は「横須賀線 武蔵小杉→西大井」間となった。その数値は117%と3位とわずかの差だ。武蔵小杉といえば多くの読者もご存じのようにタワーマンションをはじめとした再開発に非常に積極的。地域の住人が増えることで電車に乗る前、駅に入る段階から混雑に巻き込まれる運命にあることもお伝えしておきたい。
そして栄えある(?)1位となったのは「京浜東北線 川口→赤羽」間の118%だ。2位とは1ポイントしか違わないものの、王者の貫禄を見せつけた。またこちらは南に向かう路線だが、逆に北向きの路線では「大井町→品川」間が112%を記録。南北どちらの路線でも上位に食い込める圧倒的なポテンシャルを秘めた路線であることがわかった。
今回は主要路線に絞ってのランキング紹介となったが、他にも「南武線 武蔵中原→武蔵小杉」間(120%)、「埼京線 板橋→池袋」間(127%)、「武蔵野線 東浦和→南浦和」間(134%)といった数字が並ぶ路線があることも知っておいていただきたい。
出典元:三大都市圏の平均混雑率は大幅に低下 ~都市鉄道の混雑率調査結果を公表(令和2年度実績)~【国土交通省】
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