賃貸物件を探す際、どこに移動するにも便利な土地や、買い物や飲食に困らない商業施設が揃っていることなど、通勤アクセスや周辺環境の住みやすさを条件の軸にする人は多いだろう。では、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県のなかで、どのエリアが人気なのか。
今回はLIFULL HOME’Sが首都圏を対象に調査した「2021年版借りて住みたい街ランキング」を紹介しよう。同調査では、LIFULL HOME’S に掲載された物件のうち、問合せや検索数の多かった街・駅名をそれぞれ集計している。
3位は千葉との県境にある東京の葛西、2位はアクセス環境が充実している大宮
第3位は、東京都江戸川区の「葛西」。2020年の同ランキングでは2位だったため、1ランクダウンとなったが根強い人気があるエリアのようだ。東京メトロの東西線沿線のため、大手町や日本橋へ一本でいけることは、東京都心で働く人にとってはアクセスのいい街といえる。また、東京と千葉の県境に近くで、2県を隔てる旧江戸川を千葉方面へ渡ると、東京ディズニーリゾートが。その他にも、葛西海浜公園といった子どもが楽しめる施設もあり、子育て環境が充実しているエリアだ。
第2位は、埼玉県さいたま市の「大宮」。東京駅までアクセスできる路線が3路線あり、所要時間は新幹線が25分、上野東京ラインが35分、京浜東北線が50分と、東京で働く人にとっては、ちょうどよい距離感。東京都内よりも家賃相場が安価なため人気があるようだ。また、仙台駅や長野駅、新潟駅とを1駅で結ぶ電車もあり、旅行好きな人にはもってこいの駅だろう。大宮駅周辺は商業施設や飲食店なども充実しており、住み心地もばっちりだ。
第1位は、神奈川県厚木市の「本厚木」。同じLIFULL HOME’Sの発表した「買って住みたい街ランキング」でも3位にランクインしており、人気の高さがうかがえる。同駅エリアの魅力といえば、駅直結のショッピングセンター「本厚木ミロード」に加え、北口には歩行者天国で賑わう商店街が並んでいることだろう。生活する上で重要な買い物環境が充実しているのだ。また、小田急小田原線沿線であり、新宿駅まで約50分と東京までのアクセスは良好。住み心地の良さやアクセス環境などが人気の理由なのだろう。
4位以下は次のような結果に。4位は東京「八王子」、5位は東京「池袋」、6位は千葉「千葉」、7位は埼玉「蕨」、8位は東京「三鷹」、9位は千葉「柏」、10位は神奈川「川崎」。池袋は4年連続1位からの5位転落になったようだ。さらに、23区外や郊外のエリアが上位に多く入ったのには、テレワークが急速に普及したことが理由にあげられるかもしれない。23区内で働く人が会社の近くに住む必要がなくなり、少しでも家賃の安く、住み心地の良いエリアを検討する人が増えたのだろう。
東京がトップ10内に4エリアしか入らなかったが、借りて住む場所としては、相場が高くて視野に入らないのか。郊外の都市開発がもっと進んだら、人口がかなり流れそうだ。
出典元:〈首都圏版/関東〉2021年LIFULL HOME’S住みたい街ランキング【LIFULL HOME’S】