いつでもどこでも働けるテレワークの浸透により、注目度が高まっている地方移住。できることなら魅力的な場所に住みたいと、移住先を探している人も多いのではないだろうか。そんな中、株式会社ブランド総合研究所が「地域ブランド調査2021」を実施した。認知度や魅力度、イメージなど順位をアップさせた県がある一方で、万年最下位を争う県にも注目が集まる。今回は、気になる都道府県魅力度ランキングのワースト3を見ていこう。
上位には沖縄県、京都府、北海道がランクイン
全国の35,489人を対象に、国内1,000市区町村及び47都道府県について、認知度や魅力度、イメージなど全89項目で実施された同調査。都道府県魅力ランキングの上位には、3位「沖縄県」(魅力度54.4点)、2位「京都府」(同56.4点)、1位「北海道」(同73.4点)と、観光地としても移住先としても人気が高い都道府県が並んだ。
同調査の魅力度の項目で北海道を「とても魅力的」と答えた人は全体の57.6%を占め、前年の40.9%より大幅に北海道を魅力的に感じる人が増えているようだ。また、「やや魅力的」と答えた人は31.5%で、「とても魅力的」と「やや魅力的」を合計すると、約90%が北海道の魅力を認めていることになる。北海道は、全都道府県の中でもスコアが最も上昇しており、昨年の調査で獲得した60.8点を12.6点も上回るかたちで1位に選ばれている。では、ワーストランキングについても見ていこう。
北海道が圧倒的人気を見せつける一方で、ワーストにも注目が集まる都道府県魅力ランキング。2021年のワースト3は、45位「埼玉県」(同14.4点)、46位「佐賀県」(同12.8点)、47位「茨城県」(同11.6点)という結果に。また、前年最下位に選ばれた栃木県は、16.2点を獲得し、41位と最下位を脱出。反対に、昨年は42位にランクを上げたものの2013年から7年連続で最下位に選ばれていた茨城県が、再び最下位となった。
茨城県知事が魅力最下位に対して「県民は痛くもかゆくもない」と発言した茨城といえば、国営ひたち海浜公園のネモフィラの花畑など、自然豊かな観光地も多い。また、筑波研究学園都市を有しており、「デジタル県」のブランディングに力を入れていることでも有名だ。茨城国体で史上初めてとなるeスポーツを取り入れたり、茨城県公式バーチャルYouTuberの「茨ひより」が活躍したりと、「デジタル×地域振興」が話題を呼んでいる。
同調査でも「IT・先端技術の地域のイメージ」という項目では、全国で5位と高評価を得ている茨城県。これもデジタル県のブランディング効果なのだろうか。しかし、旅行先や移住先の魅力としてはあと一歩といったところ。今後、デジタルと消費者の評価をどのように結びつけるかがカギとなりそうだ。最下位を脱出することができるか、茨城県の飛躍に注目が集まる。
出典元:都道府県魅力度ランキング(地域ブランド調査2021)【地域ブランドNEWS】