どんな人でも、そこに住んでいることには何かしらの理由があることは間違いない。職場へのアクセスが良かったり、家賃が安かったり、そのエリアに思い入れがあったりするものだ。そうした住んでいる人の想いが反映された指標として、大東建託が「いい部屋ネット 街の幸福度ランキング2021<北海道版>」を発表している。
今回は、北の大地・北海道で実施された「住み続けたい街」と「街の幸福度」のランキングの結果をお伝えしていきたい。
住み続けたい街、1位はやはり札幌市の中心部
まずは「住み続けたい街(自治体)ランキング」を見ていこう。第3位には「河東郡音更町(おとふけちょう)」が評点64.2点を獲得し、偏差値62.9でトップ3入りを果たした。北海道の中東部に位置する町で、町の北には大雪山がそびえている。ふりがなを振ってもらわないと読めそうにないあたりも、さすが北海道の地名!といった感じだ。
2位には64.7点、偏差値63.7の「札幌市厚別区」がランクイン。札幌市内の10区の中で最も小さな区ながら、他の区を押しのけて上位となった。
そして1位となったのはやはり「札幌市中央区」だ。評点は64.8点、偏差値63.8と、2位の厚別区をわずかに上回り栄誉を獲得した。札幌のランドマークでもあるテレビ塔などのある大通公園や、繁華街として知られるすすきのがあるのも中央区だ。
「住み続けたい街」では全体的に札幌市の区が多くランクインし、トップ10に8つの区が登場した。やはり北海道で最も栄えている札幌の周辺に住むメリットは大きいということだろう。
では次に「街の幸福度 自治体ランキング」に移りたい。こちらも“札幌無双”……かと思いきや、意外にも札幌市内で最上位は7位の「札幌市厚別区」(評点68.3点・偏差値61.6)となった。
幸福度のトップ3は、3位「恵庭市(えにわし)」で69.7点を獲得し偏差値66.4となっている。札幌市の南側に位置する市で、新千歳空港から札幌駅へと向かう路線が市内を走っているため「気づかないうちに通り過ぎていたのか」という人も多そうだ。2位には「上川郡東川町」で70.0点、偏差値67.5という好成績を叩き出している。
そして1位に輝いたのは、東川町の隣にある「上川郡東神楽町」となった。70.4点で偏差値68.8を獲得している。東神楽町も東川町も、旭川市に隣接する町。都市部と比べて便利とは言い難い立地かもしれないが、それでも住む人を幸せにする力を持っているということなのだろう。
今回のランキングの結果から、広い面積を誇る北海道内で「住み続けたい」と思うためには都市部へのアクセスなどの利便性が重視されることが多いのだとみられる。だからといって、それが直接「幸福」であることにつながるとは限らないようだ。
若いうちは利便性の良いエリアに住んでバリバリ働き、リタイアしてからは幸福度の高いエリアで悠々自適に過ごすのが、王道ながら一番充実した生き方なのかもしれない。
出典元:街の幸福度 自治体ランキング<北海道版>【いい部屋ネット】
※サムネイル画像(Image:retirementbonus / Shutterstock.com)