マーケティングリサーチのMMDLaboが運営するMMD研究所は2021年10月5日、スマートフォンを所有する15~69歳の男女563人を対象に「スマホ依存に関する定点調査」を実施した。家族や友人との連絡手段でもあり、何かを購入する際には決済手段にもなるなど、より生活に密接になってきたスマホ。「さっき置いたばかりなのに、気づいたら触ってしまっていた」なんてこともあるのでは? 今回は、気になる調査結果をご覧いただくこととしよう。
スマホ依存しがちな年代性別とは?
まず、「あなたはスマートフォンに依存していますか?」という質問に対して「かなり依存している」と「やや依存している」の合計が最も高かったのは、意外にも(?)若年層ではなく40代女性で、83.0%にも上った。一方で「かなり依存している」と「やや依存している」の合計が最も低かったのは50代女性で63.1%だった。
「かなり依存している」のみの割合でみると、最も高かったのは29.8%の10代女性。一方、割合が最も低かったのは2.2%で50代男性だった。若い世代のほうが依存度が高くなるかと思いきやそういうわけでもなく、男女別に見てもあまり偏りのない結果となった。
ちなみに、人々がスマホ依存していると感じる理由は、「ちょっとした待ち時間にスマホをいじる」が60.0%で最も多かった。次いで「寝るとき、スマホを枕元に置いて寝る」が56.0%、「情報収集源のほとんどがスマホ」が44.4%、「スマホ無しで1日過ごせない」が43.3%と続いた。
さらに「あなたが紛失して困るのはどちらですか?」という質問に関しては、全体の回答では「財布」が54.5%「スマートフォン」45.5%という結果に。財布が上回りはしたのだが、2020年・2019年の調査と比較するとスマホの支持がじりじりと増加している。これはもしかするとQRコード決済など財布の役割がスマホへと移ってきていることも影響しているかもしれない。
また今回の調査では世代別でも反応が異なる結果に。10代では54.3%、20代では57.4%と、半数以上もの人がスマホをなくした方が困ると回答した。スマホと財布、どちらも紛失したら困るに違いないが、 いずれに重きを置いているかは世代によって異なることがこの調査によって明らかとなった。
さらに、スマホを紛失したら困ると回答した人に対して「あなたがスマートフォンを紛失して困る理由をすべて教えてください」と質問したところ、最も多かったのは「個人情報が入っているから」で67.2%だった。次いで「連絡が取れなくなるから」が51.6%、「ネットが使えなくなるから」が34.0%、「スマホ決済で支払いができなくなるから」が33.6%となった。
生活の多くの場面でスマホに頼らざるを得なくなっているが、スマホに自分の生活を支配されないよう適度に距離を取りながらうまく付き合っていきたいものだ。
出典元:スマホ依存の自覚は17.6%、紛失して困るのは「財布」が54.5%、「スマートフォン」は45.5%で昨年より3.4pt増【MMD研究所】