NHKがまたしても強硬策に打って出たようだ。今度は「受信契約者の電話番号・メールアドレスを収集できるようにする」というのだ。まだ規約の見直し案を公表したのみで、実際に施行されることが決定したわけではないのだが、すでにネット上では批判が集まっている。果たしてこの“改悪”は、本当に実現してしまうのだろうか…?
今回は、NHKが目指す新たな規約についてと、世間からの反応についてお伝えしていきたい。
NHK、受信契約者から電話番号・メールアドレスの取得を検討中
NHKが電話番号・メールアドレスの収集に関わる受診規約の見直し案を公表したのは10月26日。「受信契約書の提出の際に、あわせてお届けいただくことを検討しています」としており、新規契約者の場合は契約時に電話番号・メールアドレスを申請することになるようだ。また既存の契約者であっても、「住所変更のお手続き等の際に、あわせてお届けいただくことを検討しています」としており、新規・既存関係なく個人情報の収集を目指すようだ。
「※電話番号や電子メールアドレスをご利用でない場合は、お届けいただく必要はありません」と書いてはいるものの、携帯電話の普及率を考えると利用していない人のほうが稀だろう。
10月27日から11月25日までこの見直し案に対する意見を募集するといい、賛成・反対両方の立場の人々からの様々な意見が集まることが予想される。
当然、意見募集に寄せられた投稿の内容はNHKが公表しない限り確認することはできない。そのため今回は、ネット上の反応を見て世間の意見を探っていこう。
電話番号・メールアドレス収集の見直し案を伝えたニュースに対して寄せられたコメントは、多くが「反対」の意見だった。「何故教える必要がある」「お次はマイナンバーまで聞き出すんでしょ?」など、NHKに各種個人情報を教えることに不快感を示す人が多く、「徴収の取りこぼしを防ぐためやろ」といったNHKの思惑を推測する声も多く聞こえてきた。
中には「クリックで『同意しました』『じゃー来月から徴収しますね』みたいなメール来るのか。本物でも詐欺みたいなもんだろう」「ストーカーに個人情報を教えるのと同じですからね」と、詐欺やストーカーといった犯罪行為と同列であると厳しく断じる意見まで。また、「これを機に契約解除に動くことにしました。良かった」として実際に契約解除を進めようとする契約者の姿も見られた。
現在NHKはネットを通じた番組配信の実証実験も準備しているといい、こちらもネット上では批判の的となっているようだ。急速に進むデジタル化によって、NHKが存在のあり方を変えていく必要があることは間違いないが、世間がその変化の方向性をよしとするかはまた別問題だ。今後もNHKの動向に注視していきたい。
参照元:NHK、契約者にメールアドレスや電話番号の登録を求める規約改定案 27日から意見募集【ITmedia NEWS】
※サムネイル画像(Image:Wire Dog / Shutterstock.com)