近年の健康ブームやタバコ自体の値上がりから、「禁煙した」「今、禁煙しようと本数を減らして段階的に頑張っている」という人も多いのではないだろうか。他にも、例えば結婚したり子どもが生まれたりと家庭環境が変わったことをきっかけに喫煙を止めたパターンもあるだろう。一方、都道府県によっては自治体で健康支援の取り組みを行っているところもあり、その影響もあるかもしれない。
今回は都道府県でタバコを吸わない人に差があるのか、チェックしていこう。
タバコの値上げや世間の健康志向で喫煙者の肩身は狭い
近年は紙巻きタバコだけでなく、iQOS、glo、Ploom TECHなどの加熱式タバコが登場するなど、喫煙者の選択肢の幅は広がっている。
一方で、タバコの価格年々値上がりしており、2021年10月にも紙巻たばこが主に1箱30円~40円、加熱式たばこは1箱あたり30円の値上げとなった。値上げ前にはコンビニや各販売店などでカートンセールをする店舗も見られたが、喫煙者たちにとっては数十円の値上げでも痛手なのだろう……ため息が聞こえてくる。
この値上げをきっかけに、「やめるなら今か……」と禁煙に踏み切った人もいるだろう。ねとらぼは、厚生労働省が2020年7月に公開した「国民生活基礎調査」のデータをもとに作成した「『タバコ』を吸わない人が多い都道府県」をランキング形式で紹介している。喫煙者が少ない都道府県はどこなのか見てみよう。
第4位は同率で「山口県」、「香川県」、「島根県」の3県がランクイン。タバコを吸わない人の割合は77.2%となった。3県はそれぞれ、2020年4月1日から多くの人が利用する全公共施設において原則屋内禁煙とする取り組みを実施しており、島根県は女性の健康寿命ランキングでもトップ5にランクインしている。
トップ3を見ていこう。第3位はタバコを吸わない人の割合77.4%で「徳島県」。県内の約50の関係機関や団体により構成され、相互に連携・協力し合う「みんなでつくろう!健康とくしま県民会議」を設立しており、県民主体で受動喫煙などの防止にも対策を講じている。
続く第2位は「奈良県」。タバコを吸わない人の割合は77.6%。奈良県は2013年7月から「なら健康長寿基本計画」を策定し、「健康寿命日本一の達成」を目指して取り組みを強化。取り組みの結果から、喫煙率も低下してきたのではないだろうか。
そして健康志向&倹約家ともいえる第1位は「愛媛県」。タバコを吸わない人の割合は77.7%と微々たる差ではあるが、健康メリットを考えると将来的に大きな差となってくるかもしれない。健康増進法に基づき、愛媛県でも様々な健康支援の取り組みを行っており、「えひめ健康づくり21」の中で保健事業や医療サービスの場を活用し、禁煙のサポートを受けられるような環境整備を行っている。
全体的に西日本、特に中国・四国地方に喫煙者が少ない県が固まっているようだ。世界保健機関(WHO)によると、喫煙者が新型コロナウイルスに感染した場合、非喫煙者に比べてより深刻な病状につながる可能性が高いとも発表している。
ニコチンを含まない電子タバコなども登場しているため、これを機に禁煙を考えていた喫煙者のみなさんは、禁煙に挑戦してみてはどうだろうか。
出典元:「国民生活基礎調査」【厚生労働省】
参照元:「タバコ」を吸わない人が多い都道府県TOP30! 1位は愛媛県【2019年調査結果】【ねとらぼ調査隊】