「Minecraft(マインクラフト)」は、世界中に多くのプレイヤーが存在する人気ゲームだ。読者の方々の中にも、少なからずマイクラのプレイヤーがいるかもしれない。しかしそんなマイクラで、なんと「日本人プレイヤーを狙い撃ちにするランサムウェア」が確認されたという。それだけ聞くと「こわっ!」と思う人もいるだろうが、なんとこのランサムウェア、一般人にはほとんど影響のないものかもしれないことも伝えられている。いったいどういうことなのだろうか…。
マインクラフトで日本人を狙った身代金要求型ウイルスが発見される
そもそもランサムウェアとは、“身代金要求型”のウイルスの一種だ。感染すると勝手にPC内のデータを暗号化するなどして操作不能に陥らせ、「代金を指定口座に振り込めば暗号化を解除する」といった、まさに身代金を要求する犯人のような振る舞いをすることでも知られている。
セキュリティ企業・Fortinetの報告によれば、今回の一件で発見されたランサムウェアはマシンの言語設定を識別するコードがなく、日本語のメモのみ格納されているという。日本語以外を読ませる気が無い設定から、「日本人プレイヤーを対象としたもの」と結論付けたようだ。
さらにこのランサムウェア、「ゲームでチートを行っているプレイヤーを対象としたもの」であることも特徴だという。チーター(チートをするプレイヤー)はどのゲームにおいても嫌われ者となっていることはゲーマーの読者であれば周知の事実。そんなチーターに対する嫌がらせであれば、ある意味“目には目を歯には歯を”といった一件になるのかもしれない。
実際にネット上からも「必要悪とはこのことか」「不正プレイヤーキラー…ってコト?」「チーターに何かやられた人が作ったんかな」と、マイクラプレイヤーからはランサムウェアに対してどちらかと言えば好意的な反応が多く見受けられた。善良な一般プレイヤーからすれば、ターゲットとなっているチーターはゲームでズルをする“敵”であり、“敵の敵は味方”という認識なのだろう。また、「まっとうにプレイしている人には無縁ですね」「悪意のない人は引っかからないことをお祈りしておく」と、一般プレイヤーには害が及ばないことを望む声も少なくなかった。
一方で「チートはダメ絶対!」「チートはクソだがこれも犯罪。擁護不可」と、ランサムウェア自体は違法行為であり許すべきではないという意見も聞こえてきたのだった。
ランサムウェアの制作者がどんな意図で日本語のわかるチーターをターゲットとしたかはわからないが、このターゲットが一般プレイヤーへと飛び火しないことを願いたい。ちなみにFortinetによれば、「サイズが2MBを超えるファイルは復号化できない処理が施されるため、身代金を支払ってもファイルを復旧することはできない」と伝えているため、何かの間違いで読者の方々がこのランサムウェアにかかってしまった場合は、身代金を支払わないほうが良いこともお伝えさせていただこう。
参照元:マインクラフトの日本人プレイヤーをターゲットにしたランサムウェアが登場【GIGAZINE】
※サムネイル画像(Image:Pryimak Anastasiia / Shutterstock.com)