11月2日、8業種を対象に実施された「JCSI(日本版顧客満足度指数)」2021年度第2回調査の「通信販売部門」でヨドバシカメラのECサイト「ヨドバシ・ドット・コム」が1位に輝いたことが分かった。Amazonでは「抜き取り被害」などのトラブルが話題を呼んでいることも相まって、ヨドバシ・ドット・コムを高評価する声が多数寄せられている。今回はヨドバシ・ドット・コムが評価される理由について見ていこう。
ヨドバシ・ドット・コム、8年連続1位に
JCSIとは、「サービス産業生産性協議会(SPRING)」が行う日本最大級の顧客満足度調査。実際の利用者によるアンケートに基づき、最新の知見を結集した科学的な現状分析・改善、カスタマーサービスの向上に役立てるツールとしても用いられている。
そんな同調査の通信販売部門の順位では、5位「ビックカメラ.com」(スコア77.8)、4位「FANCLonline」(同79.1)、「Joshin webショップ」(同79.3)、2位の「オルビス」(同79.9)、1位「ヨドバシ・ドット・コム」(同86.2)という並びに。2位までが79点台を刻む中、1位のヨドバシ・ドット・コムは2位と6ポイント以上も差をつけ、ハイスコアで見事1位に選ばれた。また、2016年度以降年々スコアを上昇させており、8年連続首位をキープしている。
長年ユーザーを満足させてきたヨドバシ・ドット・コムの魅力とはいったい何なのだろうか。ネットでは「ヨドバシはだいたい一番安くて、送料無料だし、翌日配送もしてくれる」「ポイント貯まりやすい超優良EC!」など、通販ならではの送料や発送に関する良心的なサービスを称賛する声が多数寄せられた。また、「たまにヨドバシは何屋さんだろう?と思うほど色々な商品が売っている」と品ぞろえの良さを評価するコメントも上がっている。
中には、「最近Amazonで買っていたものをヨドバシで注文するようになった」と競合のAmazonと比較する意見や、「Amazonはここ最近の荷抜き事件で信用を完全に失ったな」など話題の“抜き取り被害”に触れる声が上がっている。Amazonといえば、全世界でプライム会員数が2億人を突破する大手通販サイトだが、最近では届いた商品の中身が空っぽで、さらに返金対応もしてもらえない“抜き取り被害”が多発していることがネット上で話題となってしまっている。抜き取りの原因は、Amazonに返品された商品を検品しないまま、次の注文者へ発送してしまうためだとみられている。
この抜き取り被害も相まって、「Amazonからヨドバシ・ドット・コムへ乗り換えたい」という人もいるのではないだろうか。Amazonがユーザーの信頼を失いつつある中、顧客満足度に定評のあるヨドバシ・ドット・コムが一気にシェアを拡大することができるか。何かと話題のEC業界に注目が集まる。
出典元:2021年度 JCSI(日本版顧客満足度指数)第2回調査結果【公益財団法人日本生産性本部】
※サムネイル画像は(「写真AC」より引用)