「あつまれ どうぶつの森」の爆発的なヒットなどで一躍ブームを巻き起こした「Nintendo Switch」(以下スイッチ)。そんなスイッチについて、任天堂株式会社がスイッチに関する決算資料を公開した。その中のプレイユーザーの年齢構成に関するグラフで、「21歳」のユーザー数が突出している現象が話題を呼んでいる。不自然なまでに21歳のユーザーが多いのはなぜなのか、今回はその理由について探ってみよう。
社会現象を巻き起こすほど人気のスイッチ
2017年に発売当初から品薄が続き、入手困難とされていたスイッチ。朝早くから抽選に並んだり、SNSの情報をかき集めて販売している家電量販店を探したりと、あの手この手を使ってスイッチを手に入れようとする人が続出。その人気ぶりにあやかり定価の3倍近い価格でスイッチを転売する人が現れるなど、社会現象を巻き起こすほどの爆発的人気を誇ってきた。
最近ではおうち時間が増え、ますますゲーム需要が高まっている。そんな中、スイッチを販売する任天堂株式会社は「2022年3月期 第2四半期 決算説明会 兼 経営方針説明会」と題した決算報告書を公開。スイッチの売れ行きについて、シリーズ累計9,000万台を突破し、今期中には1億台を超える見通しだと報告した。また、同報告書中の「年間プレイユーザーの年齢構成」グラフのある数字がネットで話題を呼んでいるという。
任天堂が「Nintendo Switchの現状」として示した「年間プレイユーザーの年齢構成」のグラフについて見てみると、21歳だけ群を抜いてユーザー数が多いのだ。同報告書によると、「お客様の年代はさまざまであり、またゲームで遊ばれる頻度やソフトウェアの購入本数など、お客様とゲーム機の付き合い方も多様です」と綴っている。果たしてなぜ21歳だけこれほどまでに数字が突出しているのだろうか。
ネットではスイッチのプレイユーザーの年齢構成グラフについて「恐らく年齢を誤魔化しているキッズ層が相当数いるぞ」「年齢で引っかかるのが嫌だから生まれ年を2000年に設定する傾向か」など、未成年ユーザーが成人として登録しているのではないか、という推測が盛んに見られた。実際に15歳前後の中高生の年代のグラフが明らかに少ないことから「15あたりこんなに低いわけないし」「厨二病の時期に一旦下がっているのリアルで笑う」と、年齢制限のあるゲームを楽しみたくなる年頃のユーザーが成人として登録している説を補強する意見も多かった。
また、「てきとうに登録するときは下一桁0にする人が多そう」と、成人の中でも面倒くさがって正しい情報を登録しない人がいるのでは、という見方や、年齢調査において自分の年齢に近いと思われる0や5などの数字で回答する人が増える「エイジ・ヒーピング」という現象に言及する意見もあった。
同報告書ではテーマパークや映像を駆使したハード・ソフト一体型の遊びに取り組むことを報告しているスイッチ。本当に21歳だというユーザーがどれくらいいるかはさて置き、まだまだ勢いが止まらないスイッチに今度も期待が集まる。
出典元:「2022年3月期 第2四半期 決算説明会 兼 経営方針説明会(PDF)」【任天堂株式会社】
※サムネイル画像(Image:Sergio Yoneda / Shutterstock.com)