かつて「買えない」ことで話題となった「Nintendo Switch」(以下スイッチ)は既に店頭・ネットのどちらでも気軽に買えるようになってきたが、今度はそのライバルともいうべき「Play Station 5」(以下PS5)の入手いまだに入手困難が続いている。2020年11月の発売から1年が過ぎたが、もはや世間の認識としては「買えなくて当たり前」なものとして認識されつつある。さらにアメリカのブルームバーグの報道によると「今後さらに入手困難になる」とのことなのだ。
ソニーが生産目標を100万台も引き下げ。背景には物流と部品供給の制約
今、世界は深刻な半導体不足に悩まされている。パソコン、自動車、産業用機械に至るまでその影響は大きい。PS5のようなゲーム機もその一つで、PS5の減産の原因の一つがこの半導体不足と言われている。さらにソニーは「物流にも問題を抱えている」と前述のブルームバーグは報じており、安定供給にはこの2つの高いハードルを越えなければならないのである。
報道によれば2022年まで手に入りにくい状況が続きそうとのことだが、ライバルであるスイッチも、安定供給できるようになったのはつい最近のこと。スイッチが発売されたのが2017年なので、発売から約3年経ってやっとだったのだ。……ということは、PS5は発売されて1年ちょっとなので、スイッチと同じようにあと2年は品薄が続くと考えるべき!?発売前から欲しい!というPSファンは、そんなに長い間待てるものなのだろうか。当然、今年のクリスマス商戦には間に合うはずもない。サンタ業務を担う皆さんは、手に入れる努力よりサンタさんからのプレゼント変更を子どもたちに受け入れてもらえる努力をした方がよさそうだ。
そんな減産のウワサがあるPS5だが、リサイクルショップなどの買い取り業者の買取価格がとんでもないことになっている。通常新品のPS5は定価5万円ほどなのだが、2021年11月15日現在、なんと9万7,000円になったという業者もあるようだ。定価の約2倍というプレミア価格である。今でさえ手に入りにくいのに、減産、さらには価格高騰で今まで以上に転売ヤーが殺到するなどでさらに手に入りにくくなると、買取価格が10万円の大台に乗る日もそう遠くないのかもしれない。そんな高額で買い取って、一体販売価格はいくらにするつもりなのだろう……?
Amazonや楽天、大手家電量販店では基本的にPS5の販売では抽選販売が続いている。ところがAmazonでは、11月12日に通常販売された。もちろん瞬殺だ。ネットでは「Amazonの通常販売なんて転売ヤーのbotが常時監視してるから素人が買うのは無理」「カートまでたどり着いてもエラーメッセージばかりで、やっと進んだと思ったら売り切れ」「ここまでくるともういらないかな」「botの餌食になるのがわかっていて通常販売するなんて信じられない」など批判の声が多い。
たかがゲーム機、されどゲーム機。いくら欲しくても、定価以上は「出せなくないけど、出したら負け」、そんな風に筆者は思うのであるが、読者の皆さんはいかがだろうか。
参照元:「PlayStation 5」、ますます入手困難になる可能性【CNET Japan】
※サムネイル画像(Image:Diego Thomazini / Shutterstock.com)