マイナンバーカード取得者に最大5,000円分のポイントが付与されるマイナポイント事業の申請が終了し、今度は最大2万円分のポイントが付与される新・マイナポイント事業が発表された。なにかと手続きが面倒なことから「5,000円なら取得しなくてもいいや」と思っていた人も、2万円となれば目の色を変えることだろう。案の定、マイナンバーカードに関する問い合わせが急増しているようだ。
佐賀市、マイナンバーカード窓口対応件数が5倍に
佐賀新聞LiVEによると、佐賀県佐賀市では、新たなマイナポイント事業が報じられた5日以降にマイナンバーカードの申請や問い合わせが急増しているとのこと。これまで1日20件程度だった窓口対応が、現在は1日平均60件程度、多い日は5倍の100件近くにまで増えてきているのだという。また、「2万円はどうやったら貰えるのか」といった問い合わせも増えている。今回は2万円という、一般市民にとっては“大金”を付与されるため、やはり多くの人が無視できないようだ。
まだ確定ではないが、2万円はキャッシュレスサービスのポイントとなって付与される可能性が高い。詳細が発表された後は各種窓口が混み合うことが予想されるため、いまのうちにポイントを受け取るキャッシュレスサービスの申込みを済ませておいたりマイナンバーカードの申請を済ませておくのが得策なのかもしれない。
全国民に2万円給付、加えて本事業の宣伝費ときたらかなりの額になったはずだ。政府は、今度こそは大幅に普及率を伸ばすことができるのだろうか。ネット上では、「若年層でも面倒を感じるポイント還元システム 年配者には無理だろなと思う」「(シニアは)自分に都合よく勘違いしやすい世代+ITに疎い世代。多分ほとんどが挫折すると思う」「ポイント欲しさにカード作ろうと時間を持て余している老人は挫折するたびに窓口に押し寄せて職員が煩雑になるのは目に見えている」など、「デジタルに疎い世代は挫折する」といった見方も少なくない。
申請時に職員が辛抱強く付き合ってマイナンバーカードの申請を完了させても、ポイント付与のための申請でもう1手間2手間かさむことも予想される。さらにはキャッシュレス決済を使い慣れていない人であれば、店舗で支払い時に「これどうやって使えばいいの」と、突然の店員のレクチャータイムに突入する可能性すらあるだろう。各所で巻き起こるであろうトラブルを考えると、今から疲れを覚えてしまう。
たしかに、「25%還元で最大5,000円交付」というのもなんだか分かりにくいし、キャッシュレスサービスを利用していることが前提となるシステムは、シニアにとっては良心的ではなさそうだ。2021年11月1日現在のマイナンバーカードの普及率は39.1%(マイナンバーカード普及状況ダッシュボードより)。今回の2万円還元で、どれだけ普及率が伸びるのだろうか。
参照元:マイナンバーカード申請、問い合わせ急増 佐賀市【佐賀新聞LiVE】
※サムネイル画像(Image:umaruchan4678 / Shutterstock.com)