子育て世代にとって、子どもを保育園に入れられるかどうかは非常に大きな問題。特に待機児童の問題が深刻だった東京都では「待機児童ゼロ」をめざし、保育サービスの施設数や定員数を増やすなどの努力を続け、2016年には8,466人だった待機児童数が2021年には969人にまで減少している。ただそれでも住んでいる地域によっては、まだまだ保育園に入りづらい状況は続いている。そこで今回は不動産情報サイト「住まいサーフィン」で発表された「保育園に入りにくい駅ランキング」を紹介する。
ワースト10には、ファミリー層に人気の街が多数ランクイン
スタイルアクト株式会社が運営する不動産情報サイト「住まいサーフィン」では、東京23区の2022年4月入園における認可保育所に入りやすい駅、入りにくい駅を調査し、その結果を発表した。ここではそのワースト10のランキングを紹介していく。
第10位は足立区「竹ノ塚駅」で最大不足人数は379人。第9位は中央区「勝どき駅」で389人。第8位は江戸川区「船堀駅」395人、第7位は江戸川区「篠崎駅」396人、第6位は足立区「北綾瀬駅」405人。勝どき駅は前年調査では4位であったが、定員が15%増加されたことから今年は第9位と改善が見られた。その一方で、篠崎駅は昨年13位から7位へ、船堀駅は12位から8位へとランクが上がりトップ10入りしてしまった駅もあった。
続いて、第5位には杉並区「荻窪駅」で最大不足人数は411人、第4位には江東区「豊洲駅」で436人となっている。どちらも子育て世帯に人気のエリアだけに、“保活”は苦戦が強いられることになりそうだ。
第3位は葛飾区「新小岩駅」で最大不足人数が447人。東京駅まで直通で15分と都心へのアクセスが良く、駅前には24時間営業のスーパーや、賑やかなアーケード商店街もあり、下町情緒も残る新小岩。共働きで子育てしやすい街ランキングなどでは上位にランクインすることが多い人気エリアなので少し意外な結果だが、昨年と順位は変わっていない。第2位は江戸川区「西葛西駅」で494人。駅の近くにも多くの公園が整備され休日ともなると多くの子どもたちが遊ぶ姿が見られる西葛西駅だが、こちらも昨年と順位は変わっていない。最大需要が536人にも関わらず、0歳児定員は42人といまだにかなり厳しい状況のようだ。
そして、ワースト1位となってしまったのは、西葛西駅の隣駅、江戸川区「葛西駅」で最大不足人数は548人。駅近隣の都区部で最も多い0歳児人口651人の最大需要数に対し、0歳児定員は昨年から増加なしの103人で、同ランキングでは4年連続のワースト1位となっている。独自の補助金や保育制度が充実し、手厚い子育てサポートがあることで子育て世代に人気の江戸川区だが、人気ゆえに“保活”激戦区だということが分かる。
以上、2022年4月入園版の保育園に入りにくい駅ワースト10のランキングを紹介したが、いかがだったろうか。子育て世代にとって住まい探しをする上で、無視することができない待機児童問題。保育園に入れずに働きたくても働けない人が一人でも減っていくことを願いたい。
出典元:東京23区認可保育園に入りにくいワースト15駅【住まいサーフィン】