クリスマスももうすぐ。子どもを持つ親のみなさんは、プレゼントにゲームソフトをリクエストされることも多いだろう。そんな今も昔も変わらぬクリスマス前の光景だが、実は現代では小中学生の1割がゲームやインターネットへの依存傾向があることが横浜市教育委員会の調査でわかった。
しかしこの調査結果を知ったネット上からは、そんな子どもたちよりもっと注意すべき人たちがいることを指摘する声が聞こえてきているのだ。果たしてどんな指摘なのだろうか…。
実際には、依存傾向がある子どもはもっと多い可能性も。対策は急務だが……
「もう寝ないといけないとわかっているのにやめられない」「ゲームをやりすぎて仕事を休んでしまう」など、ゲームにのめり込んで日常生活に支障をきたす“ゲーム障害”。2019年には世界保健機関(WHO)から依存症、つまり“こころの病気”として認定されている。
今回の横浜市教育委員会の調査は、小学校4年~中学校3年の1万3,245人を対象に実施された。「この一年の間に、ゲームをしている時のことばかり考えていた時期がありましたか」などの9問のうち、5問以上で「はい」と答えた児童・生徒を「ゲーム依存傾向」と分類。回答者のうち、約1割近くの8.9%が該当した。
ただし、これはあくまで正直に答えた人が8.9%というだけで、実際には「はい、と答えたらまずいかも」と、「いいえ」と回答した人もいるかもしれない。その傾向にある子どもたちは1割よりもっと多い可能性も否定できない。
ネットでは「保護者が気をつけないと」「学校でも一人1台タブレットの時代になったし、規制するのも難しいよなあ」という声もあるが、「もっと深刻な状態にあるのは大人のほうでは」と、「大人」こそ依存している人が多いと指摘する声も少なくなかった。
「混雑した駅の階段やホーム上など、危険な場所でもスマホを手放さない大人はたくさんいる」と、マナーの悪さを訴える声や、「今大学生だけど、ネットを利用する時間が1日の大半を占めていると気づいた」と自省する声もあった。
コロナ禍でテレワークも一気に浸透し、急速にデジタル化・オンライン化が進んだ。それゆえの、こんな自虐的な声も。「今調査されたら、私も依存傾向って判断されるだろうな。ゲームも気になったことも、仕事のスケジュールも天気予報も全部スマホだもん。これを依存というならみんな依存」。
スマホでゲームはしない、ネットやSNSも最低限、と、しっかり自制できている大人ももちろんいるだろう。それは素晴らしいことだと思う。しかし、そんな人も「スマホが見当たらないと落ち着かない」となったことはないだろうか。ゲーム障害とまで至らない人でも、一度週末を利用して、スマホやタブレット、ゲーム機から離れてみる“デジタルデトックス”を試してみるのもいいかもしれない。
●横浜市立小中学校児童生徒に対するゲーム障害・インターネット依存に関する実態調査については(PDF)→こちら
参照元:小中学生1割依存傾向「ゲームのことばかり考える」「ネットに夢中」【毎日新聞】