【マンション】売却の際の不動産業者の「買取補償サービス」は大損!

突然マンションを売却することになったアナタ。焦って不動産業者の買取補償を利用してはいけない! かなり安く手放すことになるので、よほどの理由がない限り、普通に一般媒介契約で売却しよう。今回は不動産業者の買取補償サービスの闇に迫る!

買取補償は本当にお金に困った人向け!

(Image:Shutterstock.com)

 終の棲家として購入したマンションであっても、離婚や会社の倒産など、特殊な事情で急にマンションを手放さなければならないこともある。そんなとき、ほとんどの人はまず近所の不動産業者に相談に行くことだろう。そこで、営業担当に「とにかく急いで売却したい」と相談すると、不動産業者から提案されるのが「買取補償サービス」である。これは一般的に、3カ月間、専属専任媒介契約でマンションを売りに出して売れなかった場合、不動産業者が査定額の90%程度で買い取るというもの。確かに、今すぐにマンションを現金化する必要に迫られている人にとっては非常にありがたいシステムなのだが、実はそこまで売却を急がない人にとっては、とんでもなく損するシステムなのである。

急がないなら一般媒介契約で損はない

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 まず、買取補償サービスを利用すると、売り出し価格が通常より厳しくなる。たとえば、通常なら相場が3,000万円の物件ならやや強気の3,150万円で売り出すところを、2,850万円で売り出すといった具合だ。つまり、この価格なら絶対3カ月以内に売れるだろうという激安価格で売り出されるのである。さらに、万一、3カ月経っても売れない場合は10%オフでの買い取りになるので価格はなんと2,565万円になってしまうのだ! 考えてみてほしい。運が良ければ3,000万円以上で売れるはず物件が、買取補償サービスでは2,565万円にしかならないのである。このような理由から、よほどの理由がない限り不動産業者の買取補償サービスは利用してはいけない。
 実際、筆者は大手不動産会社と一般で媒介契約していたが3カ月経っても売れず、買取保障サービスの相談をしたところ、いきなり一般のときよりも数十%も低い金額に査定し直されたのだ。「この金額なら俺が買いたいわ!」と思うほどの激安価格だったので、初めてこの買取補償サービスの闇を知ったしだいである。

文=今井真人/フリーライター

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