楽天銀行は1月28日、同行の預金口座数が1,200万口座(解約済み口座を除く)を突破したと発表した。
楽天銀行の歴史は、2001年7月に開業したイーバンク銀行から始まる。イーバンク銀行は、2005年8月にスポーツ振興くじ「toto」の初のインターネット販売を開始したことで話題にもなった銀行。2009年9月に楽天株式会社と資本・業務提携し、同年に預金口座数が300万口座を突破した。楽天銀行という名称になったのは2010年5月。同社のホームページによれば、2012年4月に預金口座数が400万口座を突破したとある。
それから約10年、ついに1,200万口座を突破。2012年4月の400万口座が2019年10月に800万口座となるまで約7年半。そこから同じ400万口座が増えるまで、約2年3ヶ月と、加速度的に利用者が増え続けているのだ。
ネット銀行の伸びは、キャッシュレス時代の影響大!
なぜここまで楽天銀行は口座数を伸ばしてきたか。そこには、そもそもネット銀行そのもののメリットが受け入れられている背景がある。例えば、申込から口座開設まですべてネットで完結。振込手数料やATM手数料が無料ないし安く抑えられている。また特に近年のネット通販やキャッシュレス決済の普及を受け電子決済が当たり前になり現金を持つ必要性も減った。
ネット銀行は、インターフェースがスマホファーストのサービスでとても利用しやすく、さらに証券口座との連携のしやすさなども関係する。このような状況のなかで楽天銀行は、「コンビニATMで24時間365日利用可能」「ATM手数料0円(最大月7回まで)」「他行振込手数料0円~(最大月3回まで)」「楽天ポイントが貯まる・使える」「来店不要スマホでサービス利用」「楽天銀行ならでの高金利」という6つのメリットを打ち出している。
中でも注目したいのは、「楽天ポイントが貯まる・使える」だ。
給与の受取・振込だけでポイントが貯まる。低金利時代にこれは大きい
楽天ポイントを含めたポイント市場は、2021年1月の時点で2兆円を超えているとも報じられている。ポイントは、買い物はもちろんのこと、株式投資にも使用でき、すでに「資産」と言われるほどの存在感がある。発行額は明らかにされていないが、その最大手とみられているのが楽天ポイントだ。
楽天銀行なら、給与の受取・振込・口座振替でも楽天ポイントが貯まる。ポイントを資産だととらえれば、毎月振り込まれる給与に、勝手にポイントが付き、しかも様々な決済の際にもポイントが付くなら、放っておく手はないだろう。
インターネット専業銀行は現在11行。「PayPay銀行」や「セブン銀行」などポイントを売りにしている銀行もあるなかで、楽天銀行はどれだけ伸びていくのか。1,300万口座突破がいつになるのか、楽しみに見ていたい。
出典元:「楽天銀行」、預金口座数が1,200万口座を突破【楽天グループ株式会社】
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※サムネイル画像(Image:slyellow / Shutterstock.com)