違反キップを切られたくはないが、交通反則金などキャッシュレス決済納付可能に 「ポイント還元」を期待する声も

あまり嬉しくはないが、交通反則金などがクレジットカードを始めインターネットバンキングや電子マネー、コンビニ決済といった手段で24時間、行政機関に納付できるようになる。

政府は2月8日、パスポート発券や車検、交通反則金など国の行政手数料の納付をクレジットカードや電子マネーなどでできるようにする「キャッシュレス法案」を閣議決定した。交通反則金がキャッシュレス決済になるのはまだ少し先の話だが、ネット上ではすでにその話題で盛り上がっているようだ。

「キャッシュレス法案」で何が変わる?

今や当たり前のキャッシュレス決済だが公的な支払いは意外とできないものが多い

各メディアのニュース記事によると、キャッシュレス法案の成立によってパスポートの発券手数料と車検の手数料は2022年度中、交通反則金は2024年度末以降にクレジットカードやQRコード決済での支払いが可能となる。

キャッシュレス決済が当たり前の時代になりつつあるのにも関わらず、これまで交通反則金は平日昼間にしか開いていない「銀行・郵便局など金融機関の窓口」でしか納められず、違反した方が悪いとはいえ、非常に不便な仕様だった。もし多忙で金融機関に行けず、7日以内という短い納付期限が過ぎてしまうと督促状が届き、その郵送料まで上乗せして請求される。それでも支払わない場合は、ある日いきなり略式裁判に呼び出されさらに面倒なことになってしまうこともあるのだという。

キャッシュレス法案が施行されると、クレジットカードや電子マネー、コンビニ決済さらにはインターネットバンキングなど、支払い方法の選択肢もぐっと広がることになる。時間的な制約も解消されるため、違反切符を切られたらその場で納付を完了させられるかもしれない。

(Image:BT Image / Shutterstock.com)

交通違反の切符を見るとげんなりする(写真はイメージです)

実は、警視庁は2021年7月より運転免許更新料などのキャッシュレス決済を導入している。そのニュースが流れた際には、ツイッター上では「そのうち交通違反の罰金もキャッシュレスになるのかな」といったつぶやきも聞こえていていたが、まさにそれが現実になろうとしているのだ。

ネットでは「これは嬉しい。望むべくは、対面の必要性が無い業務の手続きオンライン化」「コンビニ納付が実施されれば24時間休日でも納付可能。納付放置者に対して口実が通らなくなるのは良い」「やっとかよ…クレカで払えるのはありがたいけど違反したくない」「今様な納付方法だけど、味気ない。引き落としされる頃には何の違反したんだか忘れて、罰金の意味がぼやけそう」など賛否両論の声が上がっている。

また、キャッシュレス決済と言えば「ポイント」の存在も無視できない。違反金を納付してポイントが貯まったり、キャンペーンに当選してキャッシュバックされたりする可能性はあるのだろうか。「d払いなら20%還元して欲しい」「PayPayで当たったら1,000%バックあるかな」というコメントも寄せられ、すでにポイントの付与を期待する声もある。交通違反をすると免許に加点されるが、キャッシュレスのポイントも貯まるということになれば、本末転倒な気もしないでもない。

交通反則金がキャッシュレスで納付可能で便利になるのは確かだが、交通違反はしない方が良いに決まっている。くれぐれも安全運転を心がけよう。

●情報通信技術を利用する方法による国の歳入等の納付に関する法律案【デジタル庁

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オトナライフ編集部
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