スマホで支払ができるアプリの中には、後払いができるものもあることはご存じだろうか。手持ちのお金やクレジットカードがなくても買い物ができる「スマホ後払いサービス」。その認知度は今や過半数を超え、知っている人のうち6割以上が利用経験もあることがわかった。
そんなユーザー層を急速に拡大しているスマホ後払いサービスが、今後さらなる進化を遂げる…かと思いきや、未利用者の8割以上が利用をためらうという驚くべき結果が明らかになった。
利用に二の足を踏む理由は何なのか、その利便性から注目を集めるスマホ後払いサービスについてお伝えしていきたい。
スマホ後払いサービス、最多利用はキャリア決済
MMD研究所が発表した「スマホ後払いサービスに関する調査」によると、スマホ後払いサービスを「知っている」人は50.4%にのぼることがわかった。そのうち利用経験がある人62.5%に尋ねたところ、最も利用が多かったのは「電話料金合算払い(キャリア決済)」がダントツの61.0%という利用率を記録した。それに次ぐのは「メルペイスマート払い」で19.0%、3位には「PayPayあと払い」の13.1%が続くかたちとなった。
また、新型コロナウイルス感染拡大以降のスマホ後払いサービスの利用頻度は、「増えた」「やや増えた」を合わせると28.6%という結果に。増加の背景には新型コロナウイルス感染拡大の影響も見られることが今回の調査で明らかになった。
持ち合わせがなくてもスマホだけで買い物ができる便利なスマホ後払いサービス。ユーザーの間でもさぞかし利用への意欲が高まっている…かと思いきや、なんとスマホ後払いサービスを利用したことがない人のうち86.9%ものユーザーが「利用したくない・あまり利用したくない」と答えるという驚きの結果が判明した。これは「利用してみたい」「やや利用してみたい」を合わせた13.1%の6倍以上に達する勢いだ。高い知名度を誇るにもかかわらず、利用をためらうのはいったいなぜなのだろうか…?
「スマホ後払いサービスを利用したくない」と答えた未利用者にその理由を聞いた質問では、「クレジットカードで十分だから」が32.1%と最も多かった。次いで「使い方がよく分からないから」が20.0%、「支払い遅れが不安だから」が19.7%という調査結果となり、クレジットカードと比較してのメリットがまだ十分に浸透しきれていない状況が伝わってきた。
キャッシュレス決済はその利用者拡大に向けて様々なサービスを拡充している。中でもスマホ後払いサービスは、クレジットカードを持てない人でも使えることがアドバンテージの一つとされている。ネット上からも「クレカ情報のWeb入力は不安だから、スマホ決済で」「アプリとクレカとの紐づけは抵抗あるよね」「クレカはダメだったけど、こっちは審査通過!」など、クレジットカードと比較して利用対象者が広く、アプリとクレジットカード番号や口座番号を紐づけするのに抵抗がある人たちからも支持されている声があった。
“キャッシュレス戦国時代”と言われる中、後発サービスに対する不安を拭い去るには、積極的な情報発信の姿勢が求められるといえよう。
出典元:スマホ後払いサービスに関する調査【MMD研究所】