1990年代半ばから2010年代に生まれたZ世代。これからの時代を切り開いていく世代であり、彼らの考え方や行動は何かと注目される。オジサン世代からするとビックリする行動や考え方も多く見られ、ジェネレーションギャップを感じることも多いだろう。そんな彼らにとって、どんな生活スタイルが「ふつう」なのだろうか。今回は「Z世代 ひとり暮らしの生活事情」の調査結果から、買い物の支払い方法についての結果を見ていこう。
Z世代のサイフには現金がほとんど入っていない!?
不動産業を展開するFJネクストホールディングスは2月、首都圏在住の、独身・ひとり暮らしの18歳~26歳の男女400人を対象に「Z世代 ひとり暮らしの⽣活事情」のアンケート調査を実施した。今回紹介するのは「買い物をした場合の主な支払い方法はどれですか?」という質問に対する答え。キャッシュレス化が進んでいることを実感する場面は多いが、Z世代の支払い方法はどのようなものが主流なのだろうか。
まず3位は「現金」。長く経済活動の中心にいるといっても過言ではない現金がいきなり登場している。しかもその割合は14.8%と2割にも満たなかった。「金は天下の回りもの」ということわざも、もはや風前の灯火といったところか。
ここで現金が出てくるとなると、残るはクレカかスマホ決済か、という結果になりそうだが、果たしてこの2つはどちらが主流なのだろうか。
続いて2位は「モバイル決済」で24.0%。約4人に1人がスマホでの決済で買い物することが多いということになる。コンビニなど少額の買い物でも利用しやすく、クレカや銀行口座と紐づけて利用できることから使いすぎることも少ない。Z世代の外出時は、サイフよりスマホを忘れる方がダメージは大きいといえるかもしれない。
栄えある1位は「クレジットカード」で55.3%。半数以上の人がクレカを主な支払い方法として回答した。思ったよりQRコード決済に偏重しているわけではなさそうだ。確かに、モバイル決済は使えないけどクレカは使えるというお店は多く、クレカが使えないお店の方が少数かも。ひと昔前は、大きな額面でないとクレカを使いにくい風潮があったように感じるが、Z世代が現金を持ち歩いていないとしたら、「少額だろうとクレカで支払い」が普通の感覚なのかもしれない。
いかがだろうか。同社は「コロナ禍で接触の少ないキャッシュレスな支払い方法が広がったが、このZ世代の動きをみると、近い将来、紙幣や硬貨を目にすることもなくなっていくかも」とコメントしている。日本の貨幣の登場は683年の「富本銭」といわれているが、今は貨幣の歴史が大きく変わる節目といえるのかもしれない。
出典元:「Z世代 ひとり暮らしの⽣活事情」アンケート(PDF)【株式会社FJネクストホールディングス】