新年度が始まり、「新たな後輩ができた」というサラリーマンの方々も多いだろう。フレッシュな彼らと話していると、ちょっとしたことでジェネレーションギャップを感じることも。特にお金の使い方、中でも初任給の使い方は時代によって違いが出るのではないだろうか。
今回はグローバルファイナンシャルスクールが新社会人を対象に実施した、初任給の使い道についてのアンケート調査の結果から、新社会人の金銭感覚について知っていこう。
新社会人の9割は初任給の使い道を決めていた!1位は「貯金」
日本最大規模の金融オンラインスクール「グローバルファイナンシャルスクール」は3月、2022年から新社会人となる全国の20~24歳の男女1,016人を対象に「資産形成」への志向・取り組みや初任給の使い方に関するアンケートを実施。その回答の集計結果を4月4日に公開した。
その中の「初任給の使い道で、あなたが予定しているものはありますか(生活費を除く)」という質問では、「特に決まっていない」と回答したのはわずか11.1%。9割の新社会人が、初任給の使い道についての予定を立てているという結果となった。そして上位を見てみると、第3位となったのは「自分へのプレゼント」で31.8%、さらに2位には51.4%の支持を集めた「親へのプレゼント」がランクインした。「初任給で親孝行する」というエピソードは今も昔も変わらないようだ。
そして見事1位に輝いたのは「貯金」だ。61.8%の若者が予定しているといい、やはり本格的に自力で稼ぐことになった新社会人も、まずは今の自分の足元を固めようということだろう。
1位から3位はこれまでも良く耳にする使い方である。だが、4位の回答は新しい時代を感じさせる回答となっている。そしてこれこそが新社会人の金銭感覚を知るポイントだ。
4位「資産運用」は、新社会人の金銭感覚を知るカギ
4位にランクインしたのは、「資産運用」で22.5%。5位「借金や奨学金の返済」(14.8%)を抑えての順位となった。実は別の質問で回答者の約6割(59.5%)が「すでに資産形成に取り組んでいる」と回答しており、取り組んでいる人のうち72.9%が「普通預金」を行っている。ほかにも2位「つみたてNISA」(23.5%)、3位「株式投資」(12.4%)と、様々な方法で資産運用に取り組んでいるのだ。
ではなぜ、新社会人の世代に資産運用がここまで普及したのか。それはやはり情報が手に入れやすい今の社会が関係していると考えられる。老後資金についての不安な情報が飛び交う世の中で、ただ貯めるだけでは足りないと考える人も少なくない。そこで、資産運用で資産を増やす選択肢を検討しているのかもしれない。
また、今は専門家に聞かなくても、インターネットで資産運用について調べることができる。SNSや動画配信サイトでは、やり方や種類まで発信しているため、彼らにとって資産運用という選択肢は敷居が低い可能性もあるだろう。さらに最近では少額から投資を始められるものも増え、気軽に始められる点も支持される理由となっていそうだ。
2022年4月からは「資産形成」が高校の家庭科の必修になる。初任給の使い道として資産運用を選択する新社会人は今後も増えていくことになりそうだ。フレッシャーズ世代の堅実で現実的な金銭感覚は、様々な情報から得た将来の不安を減らしたい思いから形成されたといえる。先輩や上司の立場の人たちも、未来を見据えて動く彼らから学ぶことは多いかもしれない。
出典元:グローバルファイナンシャルスクールは→こちら