10月から消費税10%になったら電子マネー払いは5%還元ってホント?

2019年10月から消費税が10%に引き上げられる予定だが、電子マネーやクレカで買い物をすると最大5%もポイント還元されるという。皆さんも何となくニュースで聞いたことがあるだろうが、細かいことはよく分かっていない人が多いのではないだろうか? そこで、今回は消費税増税に伴うポイント還元制度について要点をサクッと解説しよう。

どの支払い方法ならポイント還元される?

 2019年10月1日から、消費税が10%に引き上げられることはご存じだろう(食料品は8%のまま据え置き)。これに伴い2019年10月から9カ月間のみ、電子マネーやクレカなどでキャッシュレス決済した場合は最大5%のポイント還元が受けられる。これは、消費税引き上げによる景気減速対策と、2020年東京オリンピック・パラリンピックを控え、海外に比べてキャッシュレス化が遅れている日本において、電子マネー決済などを普及させる目的があるのだ。
 まず、キャッシュレスの対象になる支払い方法は、クレカ、電子マネー(交通系ICカードも含む)、コード決済(QR&バーコード)など。ただし、各事業者が申請して初めて登録されるため、すべての事業者でポイント還元が受けられるとは限らない。2019年4月12日現在では、イオン、楽天、エポス、三菱UFJ、JR東日本、JCB、PayPay、LINE Pay、Kyashなど116社が申請を済ませている。たとえば、現状ではJR東日本の「Suica」は申請しているが、東京メトロの「PASMO」は申請していないので、今後の動向には十分注意したい。

店舗の規模でポイント還元率は異なる!

 次に注意したいのが、購入する商店の規模などによってポイント還元率が異なる点。MAX5%還元が受けられるのは中小の小売、飲食、宿泊など。コンビニ、外食、ガソリンスタンド、大手チェーン店などは2%還元となる。そして、大手の百貨店や大企業はポイント還元されないのである。また、消費税据え置きの食料品や、商品券・切手・プリペイドカードなどの金券、さらに車や住宅など、ほかの税金控除が受けられるものはポイント還元の対象外となる。ちなみに、ネット通販の場合でもポイント還元の対象になるので安心してほしい。
 このように、現状ではハッキリしない部分も多いが、実際に施行されるときは、「当店は5%還元!」といったポップなどで告知される予定だという。
 とはいえ、ポイント還元なしの大手百貨店などでは、5%割引きなどのセールなどで対抗すると考えられており、必ずしも定価販売の小さなお店で買うことが得するとは限らない点は覚えておこう。

●経済産業省 キャッシュレス・消費者還元事業は→こちら

●経済産業省 キャッシュレス・消費者還元事業(仮登録決済事業者リスト116社)は→こちら

文=塚本康裕/フリーライター

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