キャッシュレス化が進む昨今では、クレジットカード決済やQRコード決済などが多彩な方法で決済が行える。交通系電子マネーも現在ではコンビニや飲食店、自動販売機でも利用でき、“交通”以外でも十分に活用できるようになっている。今回はそのような交通系電子マネーの代表格「Suica」が実施したキャンペーンについてご紹介しよう。
Suica割でJR東日本の駅のお店がお得に!
2022年7月13日、株式会社JR東日本クロスステーションは、JR東日本の駅に設置されている「NewDays」「NewDays KIOSK」「いろり庵きらく」「ベックスコーヒーショップ」でSuicaなどの交通系電子マネーでの決済が割引になる「Suica割(スイカわり)」を実施することを発表。Suica割によってスムーズに決済できる利便性を体験してもらい、キャッシュレス払いを推進することが目的のようだ。
期間は2022年7月19日(火)~8月1日(月)で、約400店舗あるNewDays、NewDays KIOSKでは、セルフレジでSuicaなどの決済を行うと、たばこや新聞などを除き5%割引になる。蕎麦屋のいろり庵きらくでは、4種のセットメニュー(ミニかき揚げ丼セット、ミニ豚丼(ねぎ塩)セット、ミニカレー丼セット、ミニおろしカツ丼セット)が30円引きに。ベックスコーヒーショップでは5種のセットメニュー(ハム&2種のチーズセット、B.L.T. セット、クロックムッシュセット、茄子ボロネーゼセット、生ハムマリネセット)が50円引きとなる。
さらにJRE POINTのキャンペーンにエントリーし、対象店舗で税込500円以上のSuicaによる決済を行うと、抽選で100名に1,000ポイントが当たる。JREのポイントはJR東日本の鉄道利用や、駅ビルでの買い物、Suicaへのチャージにも使えるので、JR東日本エリアで通勤する人には、とりあえずエントリーしておくだけでも損はなさそうだ。
また株式会社JR東日本クロスステーションは、NewDaysでの決済方法に関する調査も発表している。調査期間は2022年4月で、NewDaysで現金を利用する10~60 代以上の男女3,420名が対象。
「NewDaysを利用する際に現金で支払う理由は何ですか?」というアンケートでは、「特に理由はない(なんとなく)」という回答が51%で圧倒的に多かった。これは本当に理由なく現金で支払っているというよりは、電子マネーを利用することにあまり魅力を感じていないため、現金で決済している人が多いということだろう。その他の理由として「電子マネーにチャージするのが面倒」「電子マネーを出すのが面倒」などが挙げられた。しかし電子マネーを一部のスマホに内蔵できるサービスやオートチャージ機能もあるので、それらのサービスを伝えることができれば、キャッシュレス決済はもう少し広がるかもしれない。
「NewDaysを利用する際に、どうしたら現金ではなく、Suicaで支払いをしようと思いますか?」という質問には、「Suicaで支払うと割引される」が27%で最も多かった。しかし注目すべきは「レジでチャージができる」「専用レジがある」「残高や利用履歴が確認できる」「ポイントがたまる」の4項目だ。実はこれらはすでに実施されているサービスや機能であり、認知されていないというだけで合計47%の人がSuicaを決済に利用していないのである。利用者の増加を図るなら、Suicaのサービスや機能を追加するよりも、既存のメリットをしっかりと消費者に伝えることが重要になるかもしれない。
今回のようなキャンペーンはあくまでもSuicaでの決済をしてもらうきっかけで、「Suica割以外でも便利だな」と感じさせ、長期的に利用してもらうことが一番の狙いだろう。電子マネーによる決済は現金よりもスピーディーで、ポイント付与などお得な要素も多いので、この機会にキャッシュレスに挑戦するのも悪くないだろう。
●Suica割&JRE POINTキャンペーン【JRE POINT】
※サムネイル画像(画像は一部編集部で加工しています)