スマホで簡単に口座開設ができる「ネット銀行」。でも、未成年の場合はどうなのでしょうか？ 実はネット銀行で口座を開設するときは、年齢制限があったり親の同意などが必要になる場合もあります。そこで今回は、主なネット銀行で、未成年が口座を開設するときの条件をまとめてみました。
そもそも0歳の赤ちゃんでも銀行口座って作れるの？
一部例外はありますが、基本的に大手銀行では戸籍さえあれば0歳から銀行口座を作ることができます。ただし、未成年（18歳未満）の場合は親権者（法定代理人）が窓口に出向いて手続きしないとダメな場合があります。
たとえば、マイナポイント第2弾で「公金受取口座の登録」をするときは、未成年の子どもでも本人名義の銀行口座が必要になりますが、共働きの家庭なら平日に銀行の窓口に行って子どもの銀行口座を開設するのは面倒でしょう。そのようなときに活用したいのが実店舗を持たない「ネット銀行」です。
ネット銀行なら24時間いつでもスマホから簡単に銀行口座を開設できるので、自宅にいながら親のスマホで子どもの銀行口座を作ることも可能となっています。ネット銀行のメリットやデメリットについてはこちらの記事を参考にしてください。
ただし、すべてのネット銀行でスマホから子どもの口座を作れるわけではありません。そこで今回は、ネット銀行で子どもの口座を作るときの条件を確認していきましょう。
ちなみに、最近は未成年でもスマホアプリで自分の口座を開設できる大手銀行も増えていますので、一度調べみてください。
三井住友銀行「【口座開設】子どもの口座を開設したい」は→こちら
大手銀行の三井住友銀行は未成年（18歳未満）の子どもでも、口座開設アプリから本人が手続きできるし、子どもがスマホ操作できないときは、窓口において親権者が代理で申し込むことができる（画像は三井住友銀行公式サイトより転載）
多くのネット銀行では15歳が分岐点になる！
ネット銀行では、意外にも口座の開設に年齢制限が設定されており、子どもの口座を開設できない場合があります。
たとえば、auじぶん銀行や住信SBIネット銀行、PayPay銀行は15歳未満の申し込みができません。しかし、15歳以上であれば親の同意なしで本人がスマホから口座開設の申し込みができます。
これに対し、15歳未満でも口座が開設できるネット銀行には、楽天銀行、セブン銀行、イオン銀行、ソニー銀行、あおぞら銀行BANK支店などがあります。
ただし、どのネット銀行も15歳未満は親権者の同意が必要になり、ネットからの申し込みができなかったり、親の同意書類と続柄を証明する書類（住民票など）を郵送する必要になるネット銀行もあるので、注意しましょう。
●auじぶん銀行「【口座開設】20歳未満でも口座開設はできますか？」は→こちら
KDDIグループのネット銀行「auじぶん銀行」は、15歳未満は口座開設不可だ。ただし、15歳以上なら本人がオンラインで口座を開設できる（画像はauじぶん銀行公式サイトより転載）
●住信SBIネット銀行「〔口座開設〕 子供（未成年者）の口座は作れますか？」は→こちら
「住信SBIネット銀行」は三井住友信託銀行とSBIホールディングスが共同で設立したネット銀行。15歳以上なら口座を作れるが、15歳～17歳の場合はオンライン申し込み不可で、郵送による口座開設しか受け付けていない（画像はauじぶん銀行公式サイトより転載）
●PayPay銀行「【個人口座開設】未成年でも口座開設できますか。」は→こちら
「PayPay銀行」は、ソフトバンク・Yahoo!グループのネット銀行。15歳以上であればスマホから口座を開設が可能で、親権者の同意も不要である（画像はPayPay銀行公式サイトより転載）
【楽天銀行】13歳以上なら本人がスマホで申し込める！
楽天銀行は、楽天市場でお馴染みの楽天グループが運営するネット銀行です。とくに注目したいのは、13歳以上であれば親の同意なく本人がオンラインで申し込めること。
ただし、12歳以下の場合は親権者が申し込み手続きをしなければなりませんので注意しましょう。
なお、16歳以上ならデビットカード付キャッシュカードも申し込み可能となっています。
●楽天銀行「子供名義の銀行口座開設」は→こちら
●楽天銀行「楽天銀行に年齢制限はありません」は→こちら
ネット銀行のなかでは比較的子どもの口座開設に積極的な楽天銀行。Webサイトも専用のページを用意して詳しく解説されている（画像は楽天銀行公式サイトより転載）
【イオン銀行】イオンの窓口でも申し込み可能！
「イオン銀行」はイオングループが運営する銀行です。イオンの大型店舗に窓口もあるため、厳密に言えばネット銀行ではありませんが、買い物ついでに手軽に対面相談できるのが便利です。
イオン銀行は年齢に制限なく口座を開設できますが、15歳未満の場合は親権者の同意が必要になります。また、オンラインで申し込んだ場合は電話による親権者の同意確認があり、店舗の場合は親権者の本人確認書類の提出が求められます。
また、中学生を除く15歳以上ならデビット機能付きのキャッシュカードが取得できるほか、高校生を除く18歳以上であればクレジットカード機能付き（イオンカードセレクト）を作ることも可能となっています。
●イオン銀行「【口座開設】子供（未成年者）の口座は作れますか？」は→こちら
●イオン銀行「【口座開設】誰でも口座を開設できますか？」は→こちら
イオン銀行は0歳から口座を開設できる。ネットはもちろん、買い物ついでにイオンの窓口での口座開設することも可能となっている（画像はイオン銀行公式サイトより転載）
【セブン銀行】15歳未満は郵送での申し込みになる
「セブン銀行」は、セブン-イレブンやイトーヨーカドーでお馴染みのセブン＆アイホールディングスグループのネット銀行です。
セブン銀行の口座開設に年齢制限はなく、未成年でもオンラインで口座を作れます。
ただし、15歳未満の場合は親の同意が必要でオンラインでの口座開設はできず、本人確認書類（子どもと親）を郵送して申し込むことになりますので、多少時間がかかります。
●セブン銀行「セブン銀行口座は、未成年者や子供でも開設できますか？」は→こちら
●セブン銀行「15歳未満の口座開設申込について教えてください。」は→こちら
セブン銀行の口座は0歳から申し込み可能。なお、デビット付キャッシュカードは16歳以上から作成可能となっている（画像はセブン銀行公式サイトより転載）
【ソニー銀行】15歳未満は郵送での申し込みになる
「ソニー銀行」はソニーグループのネット銀行です。未成年でも口座開設は可能で、15歳以上～18歳未満なら親権者の同意なしで、オンラインによる口座の申し込みが可能となっています。
ただし、15歳未満の場合は親権者の同意が必要になり、親権者と同居していることが条件となります。また、親子が同居していることを証明できる書類（住民票など）が必要で、郵送での申し込みしかできない点は注意しましょう。
ちなみに、ソニー銀行では15歳以上ならデビット付キャッシュカード「Sony Bank WALLET」を作成できます。最大2%のキャッシュバックが受けられるのでお得ですね。
●ソニー銀行「未成年のかたの口座開設お申し込みとご注意」は→こちら
ソニー銀行では、15歳未満の子どもの口座作成は同居する親権者の同意書や住民票の写しなどを郵送する必要がある（画像はソニー銀行公式サイトより転載）
【あおぞら銀行BANK支店】15歳未満でもスマホでの申し込みが可能
あおぞら銀行は実店舗もある銀行で、ネット専用のBANK支店がネット銀行と呼べるサービスを行っています。普通預金金利が、大手銀行の200倍となる0.2%と高いので、子ども用に限らずオススメです。
もちろん、未成年でもBANK支店の口座を開設できますが、15歳未満の場合は親権者が申し込む必要があります。また、子どもと親権者の本人確認書類に加え、続柄の確認できる書類（住民票など）も必須となる点は注意しましょう。
なお、あおぞら銀行BANK支店では、15歳以上ならVisaデビット付キャッシュカードを作成することも可能となっています。
●あおぞら銀行 BANK支店「未成年者がBANKの口座を開設することはできますか。」は→こちら
まとめ
いかがでしょうか？ 15歳未満の口座開設ができないネット銀行もありますが、15歳未満でも親権者が同意して親子の本人確認書類を添付して申し込めば、ネット銀行で子どもの口座を開設することが可能となっています。
ただし、必ずしもスマホやパソコンから申し込めるわけではなく、書類を郵送する必要があるネット銀行もありますので、提出書類に関しては十分注意してください。
| 銀行名 | 15歳未満の口座申し込み |
| auじぶん銀行 | × |
| 住信SBIネット銀行 | × |
| PayPay銀行 | × |
| 楽天銀行 | 12歳以下は親の同意が必要（13歳以上は親の同意不要でオンライン申し込み可） |
| イオン銀行 | 親の同意が必要でオンライン＆店舗での申し込み可 |
| セブン銀行 | 親の同意が必要で郵送申し込みのみ可 |
| ソニー銀行 | 同居する親の同意が必要で郵送申し込みのみ可 |
| あおぞら銀行BANK支店 | 親の同意が必要でオンライン＆店舗での申し込み可 |
多くのネット銀行は15歳以上なら親の同意なしで子ども本人がスマホから申し込みできる（楽天銀行は13歳以上）。15歳未満は親の同意が必須となるが、スマホでの申し込み不可のところも多い（表は各行の公式サイトを元に筆者が作成）