コロナ禍による経済的な負担や物価高騰によるダメージを軽減するため、国が支給しているさまざまな「給付金」。みなさんは、しっかり受け取っているだろうか。株式会社ナビットが運営する助成金・補助金の情報発信サイトの「助成金なう」が、給付金についてのアンケート調査を行なった。対象は全国の主婦を中心としたモニター会員1000人だ。
給付金、もっとも活用したいことは何?
給付金といえば、コロナ禍の到来による国民1人10万円の「特別定額給付金」、低所得者世帯に一律5万円を支給する「電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金」、ひとり親をはじめ低所得の子育て世帯に5万円を支給する「子育て世帯生活支援特別給付金」などがある。みなさんは、もらった給付金をどのように使っただろうか。
「給付金を受給したら何に最も活用したいですか?」という質問で、もっとも多数派となったのは「食品・衣料品」で36.6%だった。次いで多かったのが7.9%の「水道・光熱費」、そして「旅行」が6.4%となった。全体を見てみると、生活必需品への投資が1番多いようだ。この結果から、多くの人にとって給付金は「生活に余裕を生むもの」ではなく「生活を助けるもの」という立ち位置であることが分かる。
「もらいたい」が多数も「生活は楽にならない」
「2020年に実施された国民1人10万円の『特別定額給付金』をもう一度受給したいですか?」という質問には、89.5%の人が「はい」と回答した。「いいえ」と回答した9.3%の人には給付金のためにさらなる税負担を強いられることへの忌避感、また税金は別の用途に使うべきという考えがあるものと思われる。
「また受給したい」と回答した人が約9割いる一方で、「給付金を受給して生活が楽になったと感じますか?」という質問の回答を見ると「楽になった」と感じたのは33.7%にとどまり、64.8%の人が「楽になっていない」と回答した。この結果からも、給付金はあくまでマイナスの補填であることが分かる。「特別定額給付金」を除けば、給付金は基本的に生活が苦しい家庭のダメージを軽減するための“貧困支援”のようなものなのだから、当然であるといえる。
突然、現金がもらえるのだからうれしいのは当たり前だ。しかし一時的な給付金は、もはや場当たり的な支援にとどまっていることも明らかになったアンケート結果だった。
出典元:【助成金なう】
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