後払いアプリとは、簡単な手続きで決済を後払いすることができるアプリのこと。2019年にサービス終了した「マエカリ後払い」が人気アプリの1つでしたが、近年、さまざまな企業が後継となるサービスをリリース。多様化が進み、サービスも洗練され、非常に便利です。
今回は、マエカリ後払いの代わりとなる後払いアプリを8種紹介します。
【2023最新】チャージ型の後払いアプリ5選
「チャージ型の後払い」とはアプリが定める上限の範囲内で、後払いの金額を自分でチャージして決められるサービス。使用感としては「プリペイドカード」に近い後払いアプリです。チャージ型後払いアプリのおすすめは、以下の5つです。
・Kyash
・バンドルカード
・ultra pay
・BANKIT
・B/43
それぞれのアプリの特徴やおすすめポイントをご紹介します。
【チャージ型・後払いアプリ】Kyash
Kyash「イマすぐ入金」の基本情報は以下の通り。
利用限度額 | 50,000円 |
精算方法 | コンビニ払い |
手数料 | 3,000~10,000円:500円 11,000~20,000円:800円 21,000~30,000円:1,150円 31,000~40,000円:1,500円 41,000~50,000円:1,800円 |
精算期限 | 入金月の翌月末 |
注意点 | 「イマすぐ入金」を使用するたびに手数料が発生。実店舗で使用する場合はリアルカードが必要(発行手数料800円)。 |
本人確認 | 不要 |
Kyashの「イマすぐ入金」は、利用状況や返済状況で利用限度額が変化します。そのため、「イマすぐ入金」の利用頻度が高く、適切に返済できていれば利用限度額がアップしやすいでしょう。
「イマすぐ入金」はVisa加盟店のネットショップで利用できるため、汎用性の高い後払いアプリを探している方にぴったりです。
【チャージ型・後払いアプリ】バンドルカード
バンドルカードの基本情報は以下の通り。
利用限度額 | 50,000円 |
精算方法 | コンビニ払い セブン銀行ATM ネット銀行 銀行ATM(ペイジー) |
手数料 | 3,000~10,000円:510円 11,000~20,000円:815円 21,000~30,000円:1,170円 31,000~40,000円:1,525円 41,000~50,000円:1,830円 |
精算期限 | 入金月の翌月末 |
注意点 | 残高を利用しない場合も、残高の返金は不可。 |
本人確認 | 不要 |
バンドルカードは即座に利用できるアプリだけでなく、利用状況に合わせて選べる2種類のリアルカードがあるのもポイントです。「バンドルカード リアル」は発行手数料が300円~。ガソリンスタンドや宿泊施設では使用できないものの、本人確認書類が不要で手軽さが魅力です。
一方、「バンドルカード リアル+(プラス)」は本人確認が必要なものの、ガソリンスタンドや宿泊施設でも使用可能。どちらもアプリから申し込みができるため、利用状況に合わせて利用を検討してみましょう。
【チャージ型・後払いアプリ】BANKIT
BANKITは「おたすけチャージ」機能を使うことで後払いが可能なアプリです。
BANKITの基本情報は以下の通り。
チャージ限度額 | BANKIT:100万円(1回/1日/1カ月) おたすけチャージ:3,000円または6,000円 |
精算方法 | 指定口座からの引き落とし |
手数料 | 300円(おたすけチャージのみ) |
精算期限 | おたすけチャージの場合:利用日の翌月末まで |
注意点 | おたすけチャージ+の場合:利用前に専用のクレジットカード契約が必要 |
本人確認 | 本人確認書類のアップロード必須 (2023年3月19日に廃止予定) |
後払いサービス「おたすけチャージ」は3,000円または6,000円をチャージし、自分が指定した精算日(翌月末まで)に精算するサービス。少額のチャージに留まる点がややネックですが、比較的気軽に利用可能。
一方で「おたすけチャージ+」というサービスを使うと、1回5万円までチャージ可能。こちらを利用するには専用のクレジットカードの契約が必要なため要注意。
【チャージ型・後払いアプリ】B/43
B/43(ビーヨンサン)は、チャージ式Visaプリペイドカードと家計簿アプリがセットになった「家計簿プリカ」サービスです。家計の管理に非常に使いやすいのが特徴。
B/43「あとばらいチャージ」の基本情報は以下の通り。
利用限度額 | 50,000円 |
精算方法 | コンビニ |
手数料 | 3,000~10,000円:500円 11,000~20,000円:800円 21,000~30,000円:1,150円 31,000~40,000円:1,500円 41,000~50,000円:1,800円 |
精算期限 | 申請の翌月末 |
注意点 | 月末に合計支払金額が確定すると、支払いが完了するまで利用不可。 |
本人確認 | 顔写真・本人確認書類撮影 |
B/43の「あとばらいチャージ」は、1回につき3,000円から利用できる後払いサービス。Visaマークのある実店舗やネットショップで、クレジットカードのような感覚で使えます。
他の後払いアプリとの大きな違いは、なんといっても家計簿機能があること。支出をリアルタイムで記録できて、利用残高もひと目で確認できます。
B/43は、保護者が入金した範囲で使える「ジュニアカード」を発行できるのもポイントです。ジュニアカードを活用すると、子どもの支出管理が簡単になるだけでなく、キャッシュレス社会に向けた社会勉強にもなるでしょう。
【チャージ型・後払いアプリ】ultra pay
ultra payはニーズに合わせた3通りのバーチャルカードを発行できるアプリです。
ultra payの基本情報は以下の通り。
チャージ限度額 | 12万円/1日・1カ月 100万円/有効期限内 |
精算方法 | セブン銀行ATM コンビニエンスストア ペイジー(銀行ATM) ultra pay カード用ギフトコード |
手数料 | 2,000円以上はチャージ手数料 |
精算期限 | ― |
注意点 | でじなカードは実店舗で利用できない |
本人確認 | 不要 |
注意点は、ultra payで後払いを行うには「こんど払い byGMO」を利用する必要があること。ただし「こんど払い byGMO」は2023年2月現在、一部のultra payのカード券種で取扱い停止中。再開時期は未定です。
「こんど払い byGMO」を利用しない場合、ultra payは現金を事前にチャージするのが前提のアプリ。使用用途は限定されがちです。したがって、ultra payはネットショップやオンラインゲームなどの使いすぎ防止をしたい人向けと言えるでしょう。
【2023最新】非チャージ型の後払いアプリ3選
非チャージ型の後払いアプリは、事前チャージが不要で後払いできるサービス。使用感は「クレジットカード」に近く、手軽に後払いサービスを利用したい方におすすめ。
非チャージ型後払いアプリのおすすめは、以下の3つです。
・atone
・samrtpay
・paidy
それぞれのアプリの特徴やおすすめポイントは以下の通り。
【非チャージ型・後払いアプリ】paidy(ペイディ)
paidyは、メールアドレスと電話番号のみで利用できる後払いサービス。ネットショップでの商品購入・サービス料金の支払いに利用できます。
paidyの基本情報は以下の通り。
利用限度額 | 利用者によって異なる |
精算方法 | 口座振替 銀行振込 コンビニ払い |
手数料 | 口座振替:無料 銀行振込:金融機関の振込手数料に準ずる コンビニ払い:356円 |
精算期限 | 入金月の翌月10日 |
注意点 | 具体的な利用限度額は、利用してみるまで不明 |
本人確認 | 不要 |
paidyの分割払いは、口座振替や銀行振込で支払うことで、分割手数料が無料になるのもポイント。コスパよく後払いサービスを利用できるアプリです。
【非チャージ型・後払いアプリ】atone
atoneは会員情報登録とSMS認証のみで利用できる後払いサービス。導入企業も多く、さまざまな商品やサービスで利用できます。
atoneの基本情報は以下の通り。
利用限度額 | 50,000円 |
精算方法 | コンビニ端末 銀行ATM(Pay-easy) 電子バーコード 自動引き落とし ハガキ請求書 |
手数料 | コンビニ端末・銀行ATM(Pay-easy)・電子バーコード・ハガキ請求書:190円(税抜) 自動引き落とし:無料 |
精算期限 | コンビニ端末・銀行ATM(Pay-easy)・電子バーコード:翌月10日 自動引き落とし:翌月27日 ハガキ請求書:翌月20日 |
注意点 | 実店舗でQRコード決済をする場合、一定期間の継続的なサービス利用が必要。 |
本人確認 | 不要 |
atoneは、使いやすさや清算方法の幅広さから、非チャージ型の後払いサービス選びに悩んだときの間違いない選択の1つと考えていいでしょう。使いすぎが不安なときは、予算設定機能を活用しつつ、お買い物を楽しんでみてください。
【非チャージ型・後払いアプリ】smartpay
smartpayは、登録料・分割手数料・延滞手数料なしで3回の後払いができるサービスです。smartpayへの登録は約30秒とスピーディな上、2回目以降はワンクリックで利用可能。
smartpayの基本情報は以下の通り。
利用限度額 | 利用者によって異なる |
精算方法 | クレジットカードまたはデビットカードに請求 銀行口座 Apple Pay Google Pay |
手数料 | ― |
精算期限 | ― |
注意点 | 具体的な利用限度額が不明で、過去の実績や購入する商品の種類などによって毎回変動する。 |
本人確認 | 不要 |
smartpayは自動で3回の分割後払いになる点も特徴。ただし具体的な利用限度額が不明なのがネック。利用可能な金額は常に変動しており、利用者のリアルタイムな状況に応じた安全圏内の利用を促す工夫がされています。総じて、smartpayは「欲しい物はあるが、身の丈に合った買い物をしたい」という人向けと言えるでしょう。
審査なしの後払いアプリはある?
最後に後払いアプリの利用方法などについてよくある疑問について、2点解説をします。まずは「審査なしで利用できる後払いアプリ」があるか。
結論から言えばアプリの後払い機能を利用する場合は、ほぼ必ず「簡単な審査」が必要です。審査が不要なのは、事前チャージのプリペイド機能の利用にとどまった場合のみです。
しかし後払いアプリの審査は、クレジットカードの審査と比較して簡易的。本人確認書類の提出が不要なアプリも多いため、急な買い物や突然の出費がかさんだときに便利です。
後払いアプリの利用時の注意点は?
後払いアプリの利用時の注意点は「使いすぎ」です。手元にお金がなくても利用できる上、操作が手軽なので、ゲームの課金に近い感覚でお買い物をしてしまうことも。使いすぎが心配な人は、「Kyash」「バンドルカード」などチャージ型のアプリを活用するのがおすすめ。プリペイドカードに近い感覚で使えます。
まとめ
後払いアプリは手軽に登録できて、手元にお金がないときの救世主となるものの、ついつい使いすぎてしまうのが怖いところ。日常的に現金を使っている場合は、チャージ型の後払いアプリで使いすぎを予防しつつ、使用感に慣れるのがおすすめです。
後払いアプリを使い慣れると、財布を管理する手間も少なくなるでしょう。
監修日:2023年3月23日