大企業を中心に2022年度の決算を公表するなか、PayPayの発表内容が話題を呼んでいる。4月24日に公式サイトで発表された情報によると、2022年度の連結決済取扱高が10兆円を突破したのだ。1年で2倍近い増加幅を記録し、認知度のみならず取扱高においても、日本に広く普及していることがわかる。
PayPay、サービス開始から4年で10兆円超えを達成!
PayPayの2022年度の連結決済取扱高は10.2兆円。2021年度は5.4兆円であり、実に4.8兆円増という大幅アップだ。2021年度といえば「夏のPayPay祭」に象徴される大型キャンペーンが世間的に大きな話題となり、PayPayの知名度もトライアル利用者数も上昇した年である。2022年度も大型キャンペーンを実施したとはいえ、その飛躍の年を大幅に上回る結果となったことは驚きでしかない。
10.2兆円の内訳は、キャッシュレス決済サービスのPayPayが7.9兆円、PayPay加盟店で利用できるクレジットカードのPayPayカードが2.3兆円となっている。PayPayで利用した金額を翌月に集約して、PayPayカードで支払えるサービス「PayPayあと払い」の利用額はPayPayの取扱高となっている。こうしたサービス間の連携性もシーンに応じた利用しやすさにつながり、結果的に過去最高の連結決済取扱高となったと考えられる。
大躍進の裏には、PayPayの利用環境の向上も関係してそうだ。PayPayの利用範囲は大型チェーン店を筆頭に、中小規模店舗、タクシー、公共交通機関などに着実に広がっている。現金派、キャッシュレス決済派のなかでもクレジットカードなどを利用する層が、コード決済をはじめるとなれば、やはり知名度と利用可能範囲にすぐれたPayPayを選択するのは自然な流れだろう。
キャッシュレス決済のなかでも、コード決済の存在感は高まり続けている
世界的に見てもキャッシュレス決済は国が旗振り役となり普及が進んでいる。日本も同様に、官民一体となり各種販売店や交通機関が取り入れており、同社が発表したキャッシュレス決済回数のデータでも伸長し続けている。PayPayに代表されるコード決済は、2018年はわずかな決済回数にもかかわらず、2021年度には電子マネー決済と肉薄するまでに成長している。その成長スピードはPayPayのそれと類似しており、時代の変化の波に乗ったことも現在の活況につながったと考える。
キャッシュレス決済においても多様化の時代。ユーザーは状況に応じて最適な決済方法を選択しており、スマホ社会となった現代ではコード決済がその筆頭になりつつある。倍々で拡大してきたPayPayが今後、どのような成長曲線を描くのか注目していきたい。
引用元:【PayPay】