ダイナースクラブカードは高いステータスを誇るクレジットカードの一つ。その中でも「ダイナースクラブプレミアムカード」は超VIP級のカード。
この記事では、ダイナースクラブプレミアムカードの価値や特典、インビテーション条件について詳しくご紹介します。
ダイナースクラブプレミアムカードの概要と年会費
ダイナースクラブプレミアムカードは、招待(インビテーション)制のクレジットカード。券面は薄い黒地で、ホログラムが世界地図になっています。
(画像引用元:ダイナースクラブ公式サイト)
ダイナースクラブプレミアムカード | |
年会費 | 143,000円(税込) |
基本ポイント還元 | 国内利用100円につき1.5ポイント 海外利用100円につき2ポイント |
貯まるポイント | ダイナースクラブ リワードポイント |
追加カード | ETCカード、家族カード(無料) |
付帯保険 | 海外旅行保険、国内旅行保険、海外航空便遅延費用保険、外貨盗難保険、ショッピングリカバリー、キャンセルプロテクション、ゴルファー保険、交通事故傷害保険/賠償責任保険 |
チャージまたは紐づけできる電子マネー | モバイルSuica、楽天Edy、Apple Pay(QUICPay) |
交換可能マイル | ANAマイレージ、スカイマイル、マイレージプラス、スカイパス、JALマイレージ |
ダイナースクラブプレミアムカードのインビテーション条件や年収基準
ダイナースクラブプレミアムカードは、ダイナースクラブの招待制カードです。招待される条件は以下の通り。
なおダイナースクラブプレミアムカードの主要な審査基準は、年収というよりは「年会決済額」と「使い方」にあると見られます。とはいえ数百万円以上の支出をダイナースクラブカードで行うには、最低でも1000万円程度の年収は必要であると考えられます。
ダイナースクラブカードを保有している
ダイナースクラブプレミアムカードは、ダイナースクラブカードを保有している方に限定してインビテーションを送付しています。
(画像引用元:ダイナースクラブカード公式サイト)
必要な年間決済額の目安:200~300万円
インビテーションの送付には、年間決済額が一定以上の方が対象です。必要な年間決済額の目安は200~300万円と言われていますが、入会の目安に関しては非公開となっています。
年間300万円以上の利用を行っている方でもインビテーションが届かないケースもあるため、やはり「数百万円の腕時計を1本だけ購入する」といった使い方ではなく、利用頻度も求められていると考えられます。
インビテーションのリクエストは可能?
インビテーションのリクエストは可能です。ダイナースクラブカードは、希望者にはできるだけインビテーションのリクエストに応じる運用を行っていると見られます。
しかし、インビテーションのリクエストをしても「審査に通る」とは限りません。あくまでダイナースクラブの審査基準に基づいて判断されます。
なお、リクエストする場合は、ダイナースクラブプレミアムカード新規入会専用ダイヤルに電話する必要があります。電話番号と受付時間は以下の通りです。
・ダイナースクラブ プレミアムカード新規入会専用ダイヤル
電話番号:0120-992-580
受付時間:月~金曜日10:00~19:00(土・日・祝・12/30~1/3休)
担当:三井住友トラストクラブ 東京営業部
参考元:ダイナースクラブプレミアムカード
ダイナースクラブプレミアムカードの主なメリット・特典
プレミアムの名にふさわしい特典や保険が充実したダイナースクラブプレミアムカード。優待やサービスなど主なメリットについて解説します。
Mastercard最上位ステータス「TRUST CLUB ワールドエリートカード」が無料で付帯
Mastercardの最上位クラスのカード「TRUST CLUB ワールドエリートカード」が、ダイナースクラブプレミアムカードではコンパニオンカードとして無料で付帯します。
(画像引用元:ダイナースクラブカード公式サイト)
国内最高級のポイント付与率:プレミアム・ボーナスポイントプログラム
ダイナースクラブ プレミアムカードでは、国内利用100円につき1.5ポイント、海外利用100円につき2ポイント、ダイナースクラブ リワードポイントを獲得できます。
(画像引用元:ダイナースクラブ公式サイト)
「ダイナースグローバルマイレージ」に参加している航空会社一覧と移行レートは以下の通りです。
参加航空会社/プログラム名 | 移行レート |
全日本空輸/ANAマイレージクラブ | 1,000ポイント= 1,000マイル |
デルタ航空/スカイマイル | 2,000ポイント= 1,000マイル |
ユナイテッド航空/マイレージ プラス | 1,000ポイント= 1,000マイル |
大韓航空/スカイパス | 2,000ポイント= 1,000マイル |
日本航空/JALマイレージバンク | 2,500ポイント= 1,000マイル |
とくにANAは交換レートが高いのでおすすめです。ポイント還元で海外旅行も目指せるレベルですが、ANAは年間移行マイル数の上限が40,000マイルとなっているので注意しましょう。
プライオリティ・パス(Mastercardプログラム)が無料付帯
ダイナースクラブプレミアムカードのコンパニオンカードである「TRUST CLUB ワールドエリートカード」には、世界1300以上の空港ラウンジを利用できる「プライオリティ・パス」が無料で付帯します。なお、「ラウンジ・キー」サービスは提供が終了しました。
(画像引用元:プライオリティ・パス公式サイト)
プレミアム会員専任のコンシェルジュが付く
ダイナースクラブプレミアムカードは、プレミアム会員専任のコンシェルジュが付きます。このコンシェルジュは、旅行やレストランの予約、チケットの手配、ギフトの選定など、あらゆるニーズに応えてくれます。24時間365日、電話やメールで依頼できます。
最高級クラスのダイニング関連の特典
ダイナースクラブプレミアムカードは、最高級クラスのダイニング関連の特典を享受できます。
(画像引用元:ダイナースクラブ公式サイト)
最高級クラスの付帯保険
ダイナースクラブプレミアムカードは、最高級クラスの付帯保険を備えています。海外旅行傷害保険では、最高で1億円の補償が受けられます。また、国内旅行傷害保険でも最高1億円の補償が受けられます。さらに、ショッピング保険や個人賠償責任保険なども充実しています。こちらもかなり細かく充実した付帯保険となっているので、詳細を後述します。
ビジネスアカウントカードが発行:経費とプライベート利用を分けやすい
ダイナースクラブプレミアムカードは、ビジネスアカウントカードを発行できます。このカードは、経費とプライベート利用を分けることができる便利なカードです。ビジネスアカウントカードは年会費無料で発行できます。
ダイナースクラブプレミアムカードのダイニング関連の特典詳細
ダイナースクラブはレストランの支払いをきっかけに設立された経緯があり、食に関するサービスが他のクレジットカード会社より充実しています。ダイナースクラブプレミアムカードのダイニング関連の特典について詳しく解説します。
参考元:ダイナースクラブプレミアムカード
ダイナースクラブ プレミアム エグゼクティブ・ダイニング
ダイナースクラブ プレミアム エグゼクティブ・ダイニングは、ダイナースクラブが厳選した高級レストランで、所定のコース料金の1名分、もしくは2名分が無料になるプログラムです。有名店としては「焼肉 わがんせ」「Wine & Italian l’ORTO」などが参加しています。
(画像引用元:ダイナースクラブ公式サイト)
「フランスレストランウィーク」で一般公開より先に予約可能
フランスレストランウィークは、フランス生まれのグルメイベントで、日本ではダイナースクラブが主催しています。毎年秋に開催され、全国のフランス料理店がお得なコースを提供します。
(画像引用元:フランスレストランウィーク公式サイト)
高級料亭や選りすぐりのレストランをコンシェルジュが予約代行
ダイナースクラブプレミアムカード会員は、24時間対応のコンシェルジュデスクに電話することで、紹介者がいないと利用できない高級料亭や、人気で予約困難なレストランを予約代行してもらうことができます。
ダイナースクラブプレミアムカードの付帯保険の詳細
ダイナースクラブプレミアムカードは付帯する保険も充実しています。付帯する海外旅行保険と国内旅行保険の詳細については以下の通りです。
参考元:ダイナースクラブ「保険サービスご利用の手引き(ダイナースクラブ プレミアムカード)」
海外旅行保険
ダイナースクラブプレミアムカードは、海外旅行中に発生した傷害死亡や後遺障害に対して、最高1億円の補償を受けることができる最高級クラスの海外旅行保険が付帯しています。
海外航空便遅延費用保険
海外旅行中に乗る予定だった航空便が遅延や欠航した場合、食事や宿泊などにかかった費用を最高3万円まで補償する海外航空便遅延費用保険が付帯しています。
外貨盗難保険
海外旅行中に持っていた外貨が盗難にあった場合、最高10万円まで補償する外貨盗難保険が付帯しています。なお自己負担額として5,000円が設定されています。
国内旅行傷害保険
国内旅行中に発生した死亡や後遺障害に対して、最高1億円の補償を受けることができる国内旅行傷害保険が付帯しています。
ショッピングリカバリー(動産総合保険)
カードを利用して購入した商品が盗難や破損などにあった場合、最高500万円まで補償するショッピングリカバリー(動産総合保険)が付帯しています。この保険は、カードを利用して商品を購入した日から90日間有効です。なお自己負担額として1万円が設定されています。
キャンセルプロテクション
カードを利用して予約した旅行やイベントなどが入院や通院によってキャンセルになった場合、キャンセル料や手数料などを最高20万円まで補償するキャンセルプロテクションも付帯しています。補償額は死亡・入院が20万円、傷害による通院が6万円となっています。
ゴルファー保険
ゴルフ場で他人にけがを負わせてしまうなどの事故を起こした際に、賠償責任保険として最高1億円の補償を受けることができるゴルファー保険が付帯しています。ちなみに事故や自分がけがをした際などの補償に加え、遊び心のある保険として「ホールインワン・ アルバトロス費用 」という項目も。これはゴルフ場でホールインワン・アルバトロスを達成した人の祝賀会などにかかる費用を10万円までサポートしてくれるものです。
交通事故傷害保険/賠償責任保険付き
交通事故による傷害や損害に対して、最高1億円の補償を受けることができる交通事故傷害保険/賠償責任保険も付帯しています。具体的には交通事故によるケガなどについては最高100万円、事故による賠償責任が発生した場合は最高1億円の補償が行われます。
ダイナースクラブプレミアムカードのデメリット:ポイント還元で年会費の元を取るのは難しい
ダイナースクラブプレミアムカードは、カードの年会費が143,000円(税込)と高額なので、還元されるポイントのみで年会費の元を取るのは困難です。現実的には「ステータス性に対して一定の年会費を払っている」面も否めないです。
ダイナースクラブカードとダイナースクラブプレミアムカードの比較
年会費を比較
ダイナースクラブカードは年会費が24,200円、家族会員5,500円です。一方、ダイナースクラブプレミアムカードは年会費が143,000円、家族会員は無料です。家族会員が無料になるとはいえ、ダイナースクラブプレミアムカードの年会費はダイナースクラブカードの約6倍と高額です。
還元率やポイントプログラムを比較
ポイント還元率はダイナースクラブカードが100円=1ポイント、ダイナースクラブプレミアムカードは国内利用で100円=1.5ポイント、海外利用で100円=2ポイントと設定されており、ダイナースクラブプレミアムカードの方が有利です。
利用可能額を比較
利用可能額はダイナースクラブカードもダイナースクラブプレミアムカードも一律には決まっていませんが、ダイナースクラブカードが300万円程度まで、ダイナースクラブプレミアムカードはそれ以上と言われています。プレミアムカードへグレードアップすれば利用可能額は上がる可能性が高いでしょう。
主な特典を比較
両者で最も違いが出るのが特典や優待でしょう。
付帯保険でいうと、国内旅行保険がダイナースクラブカードは利用付帯保険ですが、ダイナースクラブプレミアムカードは自動付帯保険となっています。またコンシェルジュやトラベルデスクもダイナースクラブプレミアムカードにはプレミアム専用デスクが用意されています。空港ラウンジもダイナースクラブプレミアムカードは無制限で利用可能ですが、ダイナースクラブカードでは年間10回まで無料と回数に制限があります。
「アメックス・プラチナ」「ダイナースプレミアム」の特典やステータス性を比較
自己申し込みかインビテーションか
前述した通り、ダイナースプレミアムカードはインビテーション制です。一方、アメックス・プラチナはオンラインでの自己申し込みが可能です。もちろん審査はありますが、アメックス・プラチナの方が加入のハードルは低いと言えるでしょう。
年会費を比較
年会費はダイナースプレミアムカードもアメックス・プラチナも同額の143,000円(税込)となっています。家族カードの発行も無料ですが、アメックス・プラチナは4枚まで、ダイナースプレミアムカードは発行枚数に制限がありません。家族カードを5枚以上発行したい場合はダイナースプレミアムカードが向いています。
還元率やポイントプログラムを比較
マイルの移行レートで比較すると、ダイナースプレミアムカードは1,000ポイント= 1,000マイルでANAのマイレージに移行可能で、アメックス・プラチナも同じく1,000ポイント= 1,000マイルでANAのマイレージに移行可能です。
もっとも、アメックス・プラチナは100円につき1ポイント、ダイナースプレミアムカードは国内利用100円につき1.5ポイントのポイントが貯まるので、ダイナースプレミアムカードの方が還元率が高くなります。ただし、アメックスの方がマイルへ移行できる提携航空会社が16社と多く、移行するマイルやポイントによってもレートが変わってきますので、総じてダイナースプレミアムカードの方がお得とも言えないので注意しましょう。
利用可能額を比較
ダイナースプレミアムカードもアメックス・プラチナも利用可能額に一律の制限はありません。個人の収入や利用履歴などで利用限度額が設定されるので、両者ともそこまで変わらないでしょう。
主な特典を比較
グルメに関する特典は、対象レストランの数や1名分無料になるエグゼクティブ・ダイニングなどダイナースプレミアムカードの方が充実しています。一方、アメックス・プラチナは、ヒルトンやマリオット・ボンヴォイなどのホテルグループの上級メンバーシップに無条件で登録でき、カード更新毎にホテルのペア宿泊券がプレゼントされます。ホテル特典に関してはアメックス・プラチナに軍配が上がります。
まとめ
今回はダイナースプレミアムカードについて解説しました。付帯保険とグルメに関する特典に関しては、他のクレジットカードを圧倒する充実ぶりのダイナースプレミアムカード。インビテーションを受けたい場合、まずダイナースクラブカードへ加入し、利用履歴を積み重ねていくのが得策でしょう。
※サムネイル画像は(Image:「ダイナースクラブカード」公式サイトより引用)