「老後2000万円問題」で関心を集めている年金制度。20歳以上の日本人なら、全員が国民年金に加入しているので、必ず年金手帳を持っているはずだ。だが、年金手帳が紛失しどこにあるか分からないという人もいるだろう。そんなときはどうすればいいのだろうか? 今回は年金手帳の再発行について解説しよう。
年金手帳の再発行は市町村役場と年金事務所で可能
日本では全国民が年金に加入することになっているので、20歳以上の日本人なら必ず年金手帳を持っている。しかし、なかには年金手帳が紛失しどこにあるかわからないという人もいるだろう。年金手帳は就職して厚生年金に加入するときや、退社して国民年金に変更するときなど、将来、必要になることもあるので、紛失した人は早めに再発行しておこう。
年金手帳の再交付は、年金事務所や市区町村役場で行っている。基本的に第1号被保険者(国民年金)は市区町村役場(年金事務所でも可能な場合もあり)で、第2号被保険者(厚生年金)、第3号被保険者(第2号被保険者の配偶者)は、勤務する会社を経由して年金事務所で手続きすることになっている。
年金事務所での再発行は、基本的に後日(1週間程度)自宅に郵送されるが、緊急時は本人や代理人(社会保険労務士や社会保険労務士)の申請があれば即日再発行も可能である。ただし、申請者が本人であることが確認できる運転免許証などの身分証明などが必要になるので注意しよう。
年金手帳を紛失したら、市町村役場か年金事務所で再発行してもらうことができる
現在ではマイナバーカードと基礎年金番号が紐づけられている。そのため、2018年3月から基礎年金番号で行っていた申請もマイナンバーで行えるようになっており、住所変更や氏名変更の届出は省略できる。近い将来、年金手帳は不要になるかもしれない……
急がないなら郵送でも再発行手続きは可能!
まず、第1号被保険者(国民年金)の人は、市区町村役場で年金手帳の再発行ができる。手続きには、年金手帳再交付申請書、印鑑、マイナンバーカードか身分証明書が必要で、申請すると1カ月程度で自宅に郵送される。急ぐ場合は年金事務所で手続きしよう。なお、年金手帳再交付申請書は日本年金機構の公式サイトから書式をダウンロード可能だ。
次に第2号被保険者(厚生年金)と第3号被保険者(第2号被保険者の配偶者)は、勤務先に年金手帳の再発行を依頼するのが基本。その場合は約1カ月で再発行してもらえる。もし、急ぐ場合は、近所の年金事務所に行って直接申請しよう。その際は身分証明書、基礎年金番号またはマイナンバーがわかるもの、年金手帳再交付申請書が必要になる。なお年金手帳再交付申請書は年金事務所に置いてあるので、その場で記入することも可能だ。
もし、年金事務所や市区町村役場に出向くのが面倒で、しかも急がないのであれば郵送でも再発行手続きは可能だ。申請から約1カ月ほどで再発行してもらえる。なお、いずれの方法でも年金手帳の再発行に費用はかからないぞ。