【23年版】固定資産税をお得に支払う方法 – 筆者が「イオンカード」を選んだワケ

マンションや一軒家を所有していると、毎年5月上旬から6月上旬にかけて固定資産税の納付書が届きますが、数年前からキャッシュレス決済で納付するとポイントがもらえるようになりました。しかし、23年は主要サービスで請求書払いのポイント還元が廃止され、それと同時に「地方税お支払いサイト」で地方税統一QRコード(eL-QR・エル キューアール)制度が始まるなど、22年までとは状況が一変しています。果たして、23年の固定資産税はどうやって支払うのがいちばんお得なのでしょうか? 

23年4月から「地方税お支払いサイト」(eL-QR)が稼働!

毎年、1月1日時点でマンションや一軒家を所有していると、5月上旬から6月上旬にかけて固定資産税の納付書が届きます。

こちらが今年筆者のところに届いた固定資産税の納付書。いったいどうすればお得に納付できるのでしょうか……?(筆者撮影)

固定資産税は地域ごとで異なりますが、一般的に一軒家で15万円ほど、マンションの価格が3,000万円なら10〜15万円も納税しないといけないので、数年前からキャッシュレス決済で支払い、ポイントをもらうのが当たり前になっていました。

もちろん、キャッシュレス決済なら現金を用意してコンビニで支払う必要はなく、自宅にいながら納付できるのも大きなメリットですよね。

ところが、2023年からはそれまでの常識がまったく通じなくなっていることをご存じでしょうか?

まず、23年4月から地方税共同機構が運営する地方税共通納税システム「地方税お支払いサイト」がスタートしました。

この地方税お支払いサイトでは「地方税統一QRコード(eL-QR・エル キューアール)」が利用できるため、これまで自治体ごとにバラバラだった自動車税や固定資産税などを支払えるキャッシュレス決済が一本化されています。

●地方税お支払いサイト(公式)は→こちら

(Image:payment.eltax.lta.go.jp)

こちらが、23年4月から稼働した地方税共通納税システム「地方税お支払いサイト」今後、「eL」マークのある固定資産税や自動車税などの納付書は、eL-QR(QRコード)をスマホで読み込むことで簡単に支払えます(画像は地方税お支払いサイト公式サイトより転載)

地方税お支払いサイトは、クレジットカード(以下クレカ)、ネットバンキング、口座振替、Pay-easy(ペイジー)に加え、PayPay、au PAY、FamiPay、楽天ペイ、d払いといった主要なスマホのコード決済サービスに対応しています。

eL-QRで支払える税金の納付書には「eL」マークが付いていますので、まずは手元の固定資産税の納付書を確認してみてください。

こちらが固定資産税の納付書に記載されている「eL」マーク。今後、このマークのある納付書は「eL-QR」のQRコードでスマホから手軽に支払えるようになります(筆者撮影)

ただし、eL-QRでクレカ払いを利用すると、「F-REGI公金支払い(以降F-REGI)」のシステム利用料がかかります。手数料は、納付額が1万円以内の場合は40円(税込)、以降1万円ごとに83円(税込)となっています。

たとえば、固定資産税の税額が15万円なら1,195円の手数料がかかりますので、0.5%還元のクレカでは750ptしかもらえず損してしまいますが、1%還元のクレカなら1,500ptもらえますので、手数料を取られても305ptほど得する計算になるのです。

■地方税お支払いサイトのクレカ払い手数料

1円〜10,000円  40円
10,001円〜20,000円 123円
20,001円〜30,000円 205円
30,001円〜40,000円 288円
40,001円〜50,000円 370円
※以降、1万円ごとに82円または83円ずつ加算される

●地方税お支払いサイト「スマートフォン決済アプリ一覧」は→こちら

これに対し、PayPayやau PAYといったスマホ決済サービスでF-REGIの手数料はかかりませんが、その代わり、ほとんど請求書払いでポイント還元がもらえないようになってしまったのです。詳しくはこちらの記事をご確認してください。

固定資産税はどうやって支払うのがお得か?

すでに筆者は、23年5月に自動車税の支払いでeL-QRを使って納付しています。

このときは、スマホのQRコード決済などをいろいろ調べた結果、23年5月31日まで「税金・公共料金のお支払いは楽天ペイで!抽選で全額還元、はずれても全員もれなく最大1%還元」キャンペーンが実施されていた「楽天ペイ」で納税しました。

自動車税を支払う前に、このキャンペーンに事前エントリーしておくと抽選で100名に利用金額の全額相当分(上限5万pt)が当たります。

もし、抽選にハズれても必ず全員に1%還元されるので、もっともお得だったのです。

しかし、固定資産税のほうは23年6月7日に納付書が届きましたので、すでに楽天ペイのキャンペーンは終了してしまいました。

そこで今回、筆者が利用したのが「イオンカード」です。イオンカードは23年6月30日までのキャンペーンで、各種税金を1万円以上支払うと、もれなく400WAONポイントがもらえるのです(イオンJMBカードは200マイル)。

もちろん、クレカ払いの場合は、F-REGIの決済手数料がかかりますが、クレカの通常ポイント(税込200円ごとに1WAONポイント)も別途もらえるのがポイントになります。

筆者はたまたまイオンカードゴールドを持っていましたので、今回は固定資産税をクレカ払いすることにしました(筆者撮影)

ただし、イオンカード公式サイトにログインして、事前にキャンペーンに応募しておく必要があります。また、「地方税お支払サイト」を経由した支払いのみが対象となりますのでご注意ください。

●イオンカード「税金のお支払いはイオンマークのカードがおトク!」は→こちら

(Image:aeon.co.jp)

イオンカードでは、23年6月30日までのキャンペーンに応募して各種税金を1万円以上支払うと、もれなく400WAONポイントがもらえます(画像はイオンカード公式サイトより転載)

ちなみに、筆者の固定資産税の1年分一括払の納付金額は14万9,100円ですので、F-REGIのシステム利用料は1,195円になります。

ところが、イオンカードのポイント還元0.5%で745ptと、キャンペーンの400ptを合計すると1,145ptしかもらえないので、差し引きすると50ptほど損する計算になりました。

●F-REGI「納付手続きの前に」は→こちら

(Image:eltax.f-regi.com)

こちらがF-REGI公式サイトの手数料です。「システム利用料試算」を利用すれば、実際の手数料がすぐに分かります。14万9,100円では1,195円の手数料がかかることが分かりました(画像はF-REGI公式サイトより転載)

そこで筆者は、6月末が支払い期限の1期分納付分の3万8,100円だけをとりあえず支払うことにしました。固定資産税は一括で全納しても4分割払いでも合計金額は変わらないからです。

この場合、1期分納分のシステム手数料は288円しか取られませんが、イオンカードの0.5%で190pt、キャンペーンで400ptもらえるので合計590ptとなり、差し引き302ptほど得する計算になるのです。

■イオンカードで固定資産税を支払った場合

固定資産税額1期分:38,100円
・イオンカード支払い通常ポイント 190pt(200円ごとに1pt)
・イオンカードキャンペーンポイント 400pt(1万円以上)
・F-REGI決済手数料 288円

差し引き:302ptのお得

実際にイオンカードで固定資産税を納付してみよう!

それでは、実際にイオンカードを利用して、「地方税お支払いサイト」から固定資産税を支払ってみましょう。

まず、イオンカード公式サイトにログインしましょう。メールアドレスにワンタイムパスワードが送られてくるので、それを入力してログインしたら、キャンペーンに応募します。

●イオンカード「税金のお支払いはイオンマークのカードがおトク!」は→こちら

イオンカードのキャンペーンに応募する手順

(Image:aeon.co.jp)

まずはキャンペーンページの下にある「ログインして応募する」をクリックし、イオンスクエアメンバーIDでログインしましょう(画像はイオンカード公式サイトより転載)

(Image:aeon.co.jp)

次に「送信」ボタンを押してワンタイムパスワードをメールで送信します(上写真)。すると、メールにワンタイムパスワードが送られてくるので、それを入力しましょう(下写真)(画像はイオンカード公式サイトより転載)

(Image:aeon.co.jp)

端末登録などを済ませ、「完了」を押すとログイン完了です(画像はイオンカード公式サイトより転載)

(Image:aeon.co.jp)

すると、該当するキャンペーンの応募画面が表示されるので、画面下の「応募」を押せばOKです(画像はイオンカード公式サイトより転載)

イオンカードのキャンペーンに応募したら、スマホのカメラで納付書に同封されている書類の「クレジットカード」のQRコードを読み込み、「地方税お支払いサイト」を開きます。

次に「eL-QRでのお支払い」を選択してカメラを起動したら、自動車税の納付書にある「eL-QR」を読み込みましょう。

すると、納税額が表示されるので「お支払いへ進む」をクリックしたら、支払い方法画面で「クレジットカード」を選べばOKです。あとは画面に従って操作していきましょう。

「地方税お支払いサイト」からクレカで固定資産税を納付する手順

まず、納付書に同封されている書類の「クレジットカード」のQRコードをスマホのカメラで読み込み、「地方税お支払いサイト」を開きます(左写真)。Webサイトに移動したら、「eL-QRでのお支払い」を選択しましょう(右写真)

すると、Cookieに関する注意事項が表示されますので、「Cookieの利用に同意する」をクリックします(左写真)。続いて「カメラを起動する」をタップしましょう(右写真)

カメラが起動するので「許可する」を押してカメラへのアクセスを許可します(左写真)。続いて、納付書の「eL-QR」を読み込みましょう(右写真)

納税額が表示されるので金額を確認したら、画面下の「お支払いへ進む」をクリックします(左写真)。支払い方法が表示されたら、「クレジットカード」にチェックを入れましょう(右写真)

続いて「メールアドレス」を入力して「次へ進む」をタップ(左写真)。メールで送られてきた「確認コード」を入力します(右写真)

手数料等の注意書きが表示されるので、画面を下にスクロールして(左写真)、「上記内容を全て確認しました」にチェックを入れて「同意して次の画面へ進む」を押します(右写真)

次に画面でも内容を確認して下にスクロールしましょう(左写真)。すると、クレジットカードの情報を入力する画面が表示されますので、イオンカード情報を入力していきます(右写真)

納付内容を確認して下にスクロールしたら(左写真)、「納付手続実行」を押しましょう(右写真)

これで、固定資産税がイオンカードで納付されました(左写真)。登録したメルアドにも納付が完了したメールが送られてきます(右写真)

残りの固定資産税は0.5%還元される楽天ペイで!

とりあえず、固定資産税1期分の3万8,100を納付した筆者ですが、残り3期分の固定資産税は、まだ11万1,000円ほどあります。これはどうやって支払えばお得なのでしょうか?

PayPayやau PAYなどの請求書払いで税金を支払えば、F-REGIの手数料は取られませんが、ポイント還元もありません(au PAY ゴールドカードは残高チャージで1%還元あり)。そこでヒントになるのは自動車税のときに利用した楽天ペイです。

楽天ペイは23年4月17日から請求書払いに対応しており、もちろんeL-QRを利用した固定資産税の納付も可能となっています。

請求書払いでは「楽天キャッシュ」や「楽天ポイント」での支払いができ、楽天のサービスでもらった期間限定ポイントも納税に利用できるのがお得ですよね。

楽天キャッシュへのチャージは楽天銀行や現金からもできますが、楽天カードからチャージすると0.5%還元(200円につき1pt)されます。つまり、11万1,000円を納税すれば555ptがポイント還元されることになります。

すでに「税金・公共料金のお支払いは楽天ペイで!抽選で全額還元、はずれても全員もれなく最大1%還元」キャンペーンは終了していますが、それでも手数料なしで555ptがもらえるのはお得です。実際の支払い方法はこちらの記事で確認してください。

楽天ペイで固定資産税を納付する手順

楽天キャッシュにチャージするには、楽天ペイの画面で「R Cash(チャージ・送る)」を選択し、「チャージ」をタップすると(左写真)、登録してある楽天カードから簡単にチャージできます。これでチャージ額の0.5%がポイント還元されます(右写真)

チャージが終わったら「R Pay(コード・QR払い)」を選択した状態で画面を下にスクロールして「請求書払い」を選択(左写真)。「請求書のコードを読み取る」をタップして納付書のQRコードを読み込みましょう(右写真)

まとめ

いかがでしょうか? 2023年の固定資産税の納付は2022年までの常識がまったく通用しないので、混乱している人も多いことでしょう。

まず、2023年から「地方税お支払いサイト」がスタートして、これまで分かりにくかった固定資産税のキャッシュレス決済が、ずいぶん楽になりました。

納付書に記載された「eL-QR」をスマホで読み込めば、自宅にいながら簡単に支払いができます。

ただし、クレカの場合は基本的に税金の支払いでも1%以上のポイント還元がないとF-REGIの手数料で赤字になりますし、手数料のかからないスマホのコード決済アプリは、主要サービスで請求書払い時のポイント還元がなくなってしまいました。

とはいえ、コード決済アプリの残高にクレカチャージすることで、0.5~1%ほどのポイントがもらえる場合がありますので、よく調べてから固定資産税をキャッシュレス決済で納付してみましょう。

藤原博文
編集・ライター。長年、パソコンやスマホ、サブカル関連雑誌の編集部を渡り歩いてきた編集者。個人的に株式、投資信託、FXなどの投資活動を活発に行っているほか、クレカや電子マネー、スマホ決済アプリなどのポイ活にものめり込み、最近はマネー系の記事も数多く手掛ける。

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