NTTドコモ モバイル社会研究所は2023年2月、全国の15~79歳男女に対して、日常の買い物での支払いに関する調査を実施。6151件の回答を得た。キャッシュレス決済が浸透している昨今、相当な差を付けて非現金派が圧勝しそうだが、今回はどのような調査結果となったのだろうか。
「非現金派」が約6割
まず、日常の買い物における支払い方法について、「現金派」か「非現金派」かを調査した。なお、ここでの非現金派とは、買い物の支払い時にクレジットカード、交通系ICカードやQRコード決済などで決済を行う人たちのことを指す。
調査の結果、「非現金派」と「どちらかというと非現金派」合わせて約6割、そして「現金派」「どちらかというと現金派」は全体で約4割となり、非現金派勢が多いことが明らかとなった。キャッシュレス決済が浸透している、このご時世なので非現金派が多いのは想像にやすいが、4割というのは意外にも現金派が少なくないという印象だ。
さらに、年代別では「現金派」「どちらかというと現金派」は10代で63%、20代で45.3%と、若年層においては「現金派」が多い傾向にあった。はじめてクレジットカードの必要に迫られるタイミングを考えてみると、ひとり暮らしをはじめたときや、支払いに必要になったときなどであろうし、そのタイミングは10代後半から20代で迎える場合が多そうで、それまで現金派が多くなるのは自然なことだろう。一方、30~70代までは「非現金派」「どちらかというと非現金派」が約6割だった。
学生は「現金派」が多数派
職業別で調査結果を見てみたところ、学生では「現金派」「どちらかというと現金派」が約6割で、先にも述べた若年層の調査結果と重なる結果となった。そして「専業主婦・主夫」では約6割が、いわゆるオフィスワーカーと呼ばれる「役員・管理職・自由業」、「事務系・技術系従事者」の約7割が「非現金派」「どちらかというと非現金派」だった。 ポイ活が得意そうな「専業主婦・主夫」の方が非現金派は多いと踏んでいたので、筆者としてはこちらも意外な結果だった。
続けて、地域別での調査結果はどうだったかというと、「非現金派」「どちらかというと非現金派」の合計が最も多かったのは関東で、63.6%。その他、北海道・東北、東海、近畿が6割を超えていた。中国、四国、九州で非現金派の割合は少し減って約5割。全体として、西日本よりも東日本の方が非現金派の割合が高い傾向にあった。
今回は、年代や職業、居住地域による差異が明らかとなる調査結果であった。
出典元:【モバイル社会研究所】