キャッシュレス決済サービス「PayPay」は、PayPayカード株式会社が発行するクレジットカード以外のクレジットカードの新規登録を2023年7月5日に停止すると発表した。8月1日から、PayPayで使用できるクレジットカードは「PayPayカード」「PayPayカード ゴールド」のみになると発表されている。
8月1日から使用できるカードは「PayPayカード」「PayPayカード ゴールド」のみ
（Image:wichayada suwanachun / Shutterstock.com） PayPayにとって分岐点になることは間違いない（※画像は一部編集部で加工しています）
PayPayは2023年5月に、「PayPayを利用したお支払いの際に、PayPayカード株式会社が発行するクレジットカード（『PayPayカード』『PayPayカード ゴールド』）以外のクレジットカードを利用した決済はできなくなります」という告知とともに、7月上旬からクレジットカードの新規登録を停止すると予告していた。今回、その日程が7月5日に決定。「『PayPayカード』『PayPayカード ゴールド』をお持ちの方は「PayPayあと払い」に登録いただくことでご利用可能です」と案内している。
また、現在登録しているクレジットカードは、8月1日に登録が解除される予定だという。PayPayは「「PayPayあと払い」に登録する、銀行口座からPayPay残高にチャージするなどの方法で、引き続きPayPay決済をご利用いただきますようお願いします」と他のチャージ方法を紹介している。
群雄割拠のクレジットカード業界、PayPayの決断は飛躍のきっかけになるか…
登録ユーザー数が5,700万を突破（画像は「PayPay」公式サイトより引用）
4月には、2022年度の決済取扱高が10兆円を突破したことを発表したPayPay。PayPayカードとPayPayの合計値ではるあものの、金融事業においても追い風が吹いていることは間違いないだろう。好況ともいえる状況下で、発表された今回の決断。使用範囲を自社系統に限定するというのは、楽観的に考えれば自社の“一人勝ち”を見込める一方、他社の動向いかんでは孤立、一人負けの可能性もはらんでいる。
そうしたリスクを背負いながらも独自戦略を実行したのは、6,000万人弱にものぼるPayPay利用者数という後ろ盾、そして、さらなる利用拡大が見込めたからだろう。クレジットカード各社がユーザーの囲い込みを進めるなか、PayPayの戦略は吉と出るのか凶と出るのか。巨大市場の戦況を見守りたい。
引用元:【PayPay / 利用できるクレジットカードの変更について】
引用元:【PayPay / クレジットカードの新規登録および利用の停止について】
※サムネイル画像（Image:wichayada suwanachun / Shutterstock.com）※画像は一部編集部で加工しています
