厚生労働省の発表によると、2020年度の国民年金保険料の最終納付率が初の80%を突破した。自営業者や学生などの「第1号被保険者」が対象で、10年連続の増加となる。上昇の背後には、各種「Pay」での納付が可能になったことが挙げられる。今回は「納付方法の多様化」と、お得な納付方法についてもお伝えしていこう。
2020年度「国民年金の最終納付率」80%突破
厚生労働省は6月26日、2020年度の国民年金保険料の最終納付率が80.7%に達し、2002年度の調査開始以降初の80%を超えたと発表した。自営業者やフリーランス、学生などの「第1号被保険者」が収める保険料を対象とし、前年度比2.7ポイントの上昇で10年連続の増加を続けている。
また、都道府県別の最終納付率は、最高が島根県の90.78%で、次に新潟県89.95%、富山県89.38%。逆に最低は大阪府74.72%、沖縄県76.28%、東京都77.01%となっている。納付率の低さは年金財政に悪影響をおよぼすため、日本年金機構は未納者が多い地域の強化策を講じたほか、コンビニやスマートフォンのアプリ決済での納付を進めてきた。これが最終納付率上昇の一因と考えられている。
アプリ決済など納付方法の多様化がカギ、お得な納付方法は?
国民年金の最終納付率は1990年代には8割台だったものの、景気の低迷とともに未納者が増え、2010年度には64.5%と最低を記録した。しかし、その後は増加傾向にある。この要因の一つとして、納付方法の多様化が挙げられる。クレジットカードやコンビニはもちろん、スマホで納付書のバーコードを読み取って、各種「Pay」で納付することも可能になった。「PayPay」「d払い」などで納付できるが、これらのアプリではポイントの付与はない。
一方、「楽天ペイ」では、年金納付時にはポイントが付かないものの、「楽天カードから楽天キャッシュをチャージ」することで「0.5%のポイント還元」が得られる。具体的な納付方法は以下の記事で詳細に説明しているので、5分ほどで納付できる手軽さと、0.5%のポイント還元のメリットをぜひ、試してほしい。
厚生労働省は「若い世代が保険料を納めやすい環境の整備に努め、納付率の向上につなげたい」と話しているが、その効果がすでに現れているといえるだろう。