クレジットカード、デビットカード、電子マネー(プリペイド)などを活用して支払いを行う“キャッシュレス決済”。中でも「QRコード決済」は、カードや現金を持ち歩いていなくても、スマホ1つで支払いが完結するため非常に便利ですよね。
もはや、連絡手段だけにとどまらないスマホですが、「スマートフォンが財布の代わりになる」と考える人はどれほどいるのでしょうか? そこで今回は、キャッシュレス生活基盤推進協会が実施した「2023年キャッシュレス決済サービス実態調査」を紹介していきたいと思います。
支払い時のキャッシュレス決済利用率は36.0%!
経済産業省が2023年4月6日に発表した「2022年キャッシュレス決済比率」によると、キャッシュレス決済比率は年々上昇傾向にあり、2022年には全体で36.0%(111兆円)に達しています。中でも、最も多かったのは「クレジット(30.4%)」による決済で、コード決済は2.6%(7.9兆円)でした。
こうした現状を受けて、キャッシュレス生活基盤推進協会は「キャッシュレス決済サービス(QRコード決済サービス)」に関するアンケート調査を実施。20代~60代の男女500名を対象に、“キャッシュレス決済サービスの捉え方に違いがあるのか”をリサーチしました。
スマホと財布に対する考え方は、20代と60代で異なることが判明!
まず、同調査では、20代と60代にそれぞれ「あなたはスマートフォンがお財布の代わりになると思いますか」と質問。すると20代では92.0%が、60代では56.0%が「はい」と回答。世代間によって、スマホに対する価値観に差があることがわかりました。60代の人たちもキャッシュレス決済サービスを利用してはいるものの、現金も併用する割合が高いのかもしれません。
続いて「あなたは現在、お財布を軽くしたい、小さくしたいと感じていますか」と尋ねたところ、「はい」と回答したのは、20代が76.0%、60代が44.0%という結果に。お財布を小さくしたい理由としては、「キャッシュレス決済ができれば支払えるから」「キャッシュレス決済があれば困ることがないから」「キャッシュレス決済が使用できるお店にしか行かないから」「現金を持ち歩きたくないから」などの回答があがり、とくに若い世代ほど“財布は不要”という思いが伝わってきます。時代に合わせて、財布のあり方が変わってきているのではないでしょうか。
キャッシュレス決済サービスの利便性を感じる人は約8割!
なお、キャッシュレス決済サービスを“お得で便利”だと感じる人の割合は82.9%でした。“お得に感じる理由”に関しては「チャージ手数料がかからない」「現金を持ち歩くリスクが減る」「タイミングにより還元率が増す」などのコメントが寄せられており、“便利だと感じる理由”には「所持しているクレジットカードや銀行口座とひもづけできる」「ポイント自体が使いやすい」「現金がなくても買い物ができる」といった意見が見られました。
一方で、“お得さや便利さを感じていない理由”として「所持しているクレジットカードや銀行口座にひもづけてもポイントがもらえない」「災害時は使えない場合がある」などの回答が。スマホでのキャッシュレス決済サービスを利用するうえで、所持しているクレジットカードや銀行口座とのひもづけはマスト。しかし、それらから現金をチャージしても、方法や種類によってはポイントが貯まらないケースも多いため、キャッシュレス決済における“お得感”が得られないのかもしれません。
また、突然のトラブルや災害などで、スマホや決済アプリが機能しなくなる可能性も考えて、現金の必要性を感じる人も一定数いるようです。
とはいえ、現在、多くの人がキャッシュレス決済サービスを利用しているのは事実。将来的にスマホを活用した支払いが当たり前の時代になれば、財布を持たなくなる人も益々増えてくるのではないでしょうか。
※「QRコード」はデンソーウェーブの登録商標です。
出典元:【キャッシュレス生活基盤推進協会/@Press】
出典元:【経済産業省「2022年キャッシュレス決済比率」】