【失敗?】楽天ポイント運用で運用益がマイナスになるときの対処法:失敗リスクを抑えるには

楽天ポイントは、楽天グループが提供する楽天市場や楽天カードなどのサービス利用で貯まります。1ポイント=1円としてお買い物やサービスの支払いに利用できるほか、楽天ポイントの運用サービスも。そして、運用サービスのひとつが楽天ポイント運用です。

この記事では「楽天ポイント運用」で失敗しないためのポイントと、筆者が実際に運用してみた結果をご紹介します。

楽天ポイント運用とは:あくまで「疑似投資」である点に注意

楽天ポイント運用とは、現金化せずに楽天ポイントを投資する疑似投資。「疑似投資」であるため厳密には「楽天ポイントで投資信託を購入し、運用する」ものではなく、あくまで各コースの基準価格に沿ってポイントが増減するサービスです。

楽天ポイント運用とは:あくまで「疑似投資」である点に注意1

「楽天ポイント運用」で使うのは楽天ポイントであり、現金は不要。その手軽さから、投資の初心者にもおすすめです。増減したポイントは、引き出すと通常の楽天市場などでのショッピングに利用できます

楽天ポイント運用とは:あくまで「疑似投資」である点に注意1

楽天PointClubが2019年1月3日と2022年1月3日のアクティブコースの価格をもとに算出した結果、5年間の楽天ポイント運用で2.2倍の増加が期待できます。楽天ポイント運用で1万ポイントを5年間運用すると、約12,000ポイントの獲得が見込めるため、疑似投資の選択肢として期待値の高いものと考えてよいでしょう

楽天ポイント運用と楽天ポイント投資の違い

楽天ポイントを使った運用には楽天ポイント運用のほかに、楽天証券の「楽天ポイント投資」があります。この両者は名称が似ているものの、下記の表の通り、内容が異なります。

  楽天ポイント運用 楽天ポイント投資
運営元 楽天PointClub 楽天証券
運用・投資形態 ポイントを運用 ポイントで購入した株・投資信託を運用
運用・投資対象 ・アクティブコース
・バランスコース
・投資信託
・国内株式(現物)
・米国株式(現物・円貨)
・バイナリーオプション
最低利用ポイント 100ポイント 100円(100ポイント)
利用可能な楽天ポイント 通常ポイントのみ 通常ポイントのみ
積立買付 不可
引き出し方 ポイントで引き出し
(1ポイントから可能)
現金で引き出し
(銀行口座を経由)
楽天証券の口座開設 不要 必要

楽天ポイント運用は疑似投資。「もらったポイントを気軽に運用して増やしたい」方向けのサービスです。

一方で「楽天ポイントで実際に投資信託を購入し、現金収入を得たい」場合には楽天ポイント投資がおすすめ。楽天ポイント運用と楽天ポイント投資のどちらにするかを検討するときは、引き出し方も考慮するのがポイント。楽天ポイント運用はポイントのまま引き出すのに対して、楽天ポイント投資は現金での引き出しです。

なお、楽天のサービスを使うほどにポイント還元率がアップするSPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象となるのは、楽天ポイント投資の投資信託・米国株式(現物・円貨)のみ。SPUを活用して、ポイント還元率を高めたい人は、楽天ポイント投資を検討しましょう。

楽天ポイント運用のデメリット

「楽天ポイント運用」は手軽に始められるのがメリット。しかし、いくつかのデメリットもあります。楽天ポイント運用をはじめる前に、どのようなデメリットがあるのかを押さえておけば、失敗のリスクが減るため安心です。

実際に「金融商品を購入する」訳ではない

実際に「金融商品を購入する」ものではなく、あくまで疑似投資です。楽天ポイント運用でポイントを積み立てても、資産として各種債権を購入できているわけではなく、現金化できないため注意しましょう。

実際に「金融商品を購入する」訳ではない1

楽天ポイントで金融商品を購入したい場合は「楽天ポイント投資」を利用する必要があります

参考元:楽天ポイント投資

自動的な積立買付はできない

楽天ポイント運用には「毎月1000ポイントずつ追加する」といった自動的な積立機能はありません。運用するポイントを追加するには、都度の操作が必要になるため、やや不便に感じる人もいるかもしれません。

運用中はポイントを「使うこと」はできない

運用中の楽天ポイントは、疑似運用に回されているため、買い物に「使うこと」はできません。運用中の楽天ポイントを引き出せば買い物にも使えるものの、通常ポイントとして反映されるまでには最短で1日が必要。

そのため「数万ポイントを運用しているのに、即座に使えない」という状況になることも。さらに、楽天ポイント運用は疑似投資であるため、自分自身の直接的な資産になるわけでもありません。

上記のようなデメリットに納得できない場合は、獲得した楽天ポイントを買い物に使うか楽天証券で楽天ポイント投資をするのがおすすめです。

楽天ポイント運用で運用益がマイナスになったらどうしたらいい?

楽天ポイント運用では、投資信託の価格変動に連動してポイントが増減します。そのため、市場の状況によって運用益がマイナスになる可能性があることも。ただし、運用中のポイントが0ポイント未満になることはありません。

「楽天ポイント運用でマイナスを出したくない」という場合は、買い物でポイントを使うと堅実です。

一喜一憂せずに長期運用を心がける

楽天PointClubが公式サイトで紹介している楽天ポイント運用のシミュレーションは、5年の運用期間で最大2.2倍になる試算です。つまり、楽天ポイント運用は中長期的な運用が必要だということ。

たとえば、楽天ポイント運用の前日比がマイナスでも、長期的にはプラスに転じる場合もあります。一時的なポイントの増減は気にせず、長い目で運用すると良いでしょう。

どうしても必要なポイントは引き出しておく

楽天ポイント運用は「普段の買い物でもらったポイントを運用する」ものであり、運用中のポイントがマイナスになるリスクは不可避。そのため「失っても構わない範囲のポイントを運用に回す」のがおすすめです。

運用益がマイナスになって困るというシチュエーションは、運用中のポイントを引き出して、すぐに使える通常ポイントを増やしておくと回避可能。楽天ポイント運用は、あくまで「余ったポイントで運用する」と良いでしょう。

実際に楽天ポイント運用をやってみた!筆者は12カ月で5.1%増

筆者は楽天カードを所有しており、日常的な買い物を中心に楽天ポイントが貯まるものの「楽天市場を普段ほとんど使わない」ユーザーです。

しかし、楽天ポイント投資を目的に証券口座を開くほどのポイントが貯まっているわけではありません。そのため貯まった楽天ポイントは、気軽な楽天ポイント運用に回して12カ月ほど運用を継続しています。コースはアクティブコースを選択して「ポイントが貯まったタイミングで運用ポイントをごくたまに追加する」といった方法でのんびり運用しており、直近では2023年3月に2万ポイントほどを追加済み。

実際に楽天ポイント運用をやってみた!筆者は12ヶ月で5.1%増1

2023年7月3日時点で69,477ポイントを運用し、運用益としては12カ月で5.1%ほど。運用ポイントの追加は毎月ではなく、数カ月から半年に1回程度追加のマイペースな頻度。使う当てが無かったポイントを、とりあえず運用に回して「5.1%増えた」のはそれなりに良い結果ではないでしょうか

アクティブコースとバランスコースどちらがおすすめ?

アクティブコースとバランスコースの違いは以下の通り。

・アクティブコース:株式重視で基準価格が計算され、ハイリスクハイリターン。
・バランスコース:債権重視で基準価格が計算され、ローリスクローリターン。

筆者のおすすめは、より大きいリターンに期待できるアクティブコース。

ポイント運用は余ったポイントを使って、あくまで「収益がマイナスになってもあまり痛くない」範囲内で運用するのが基本。収益がマイナスになっても構わないのであれば、より高い収益を得るほうがお得なためです。

楽天ポイント運用で引き出したポイントを現金にするには?

楽天ポイント運用で得た運用益の引き出しは、現金ではなく「ポイント」で行われるため「現金相当」として使う方法が便利。現金相当として使う方法の中でも、引き出した楽天ポイントを月々の支払いに使うのがシンプルでおすすめです。

楽天ポイント運用で引き出したポイントを現金にするには?

前述した通り、楽天ポイントは1ポイント1円相当として利用可能。楽天市場での商品購入にも使えますが、おすすめなのは楽天カードの支払いに使うこと

楽天ポイントは、楽天市場で商品を購入するときにも利用できますが、楽天カードの支払いに使ったほうがお得です。たとえば税抜10,000円の商品を購入するときに、楽天ポイントを500ポイント使用すると、ポイント付与対象になるのは9,500円です。一方で、楽天カードの請求が10,000円だった場合に、500ポイントを使ってもポイント付与対象は10,000円のまま。

詳しくは楽天の公式サイトに掲載されていますが、ポイント支払いは楽天e-naviから簡単に設定できます。楽天ポイントがよりお得に貯まるため、ぜひ活用してみましょう。

まとめ

今回は、楽天ポイント運用で運用益がマイナスになったときの対処法をご紹介しました。楽天ポイント運用の運用益がマイナスにならないためには「疑似投資」であり、長期的な運用が前提となっている点を理解することがカギ。楽天ポイント運用は、あくまで「余ったポイントを回す」ようにして、長期的な運用を心がけるのが大切です。

オトナライフ編集部
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