これ助かる~ PayPay、コード決済初「オフライン支払いモード」を搭載 – 利用方法や注意点を紹介

現金やクレジットカードがなくても支払いが可能なキャッシュレス決済サービス「PayPay」。今ではさまざまなお店で利用できるため、普段から活用している人も多いのではないでしょうか。しかし、キャッシュレス決済には“電波状況が悪い場所では使用できない”という欠点が…。実際に、筆者も電波の届かない飲食店で「PayPay」を利用できず、困った経験があります。

ネット上でも、「タクシーで電波状況が悪いときに使えないことが多い」「ゴルフ場でPayPayを使おうと思ったら圏外で使えなかった…」などの声が上がっていますが、7月20日にPayPay株式会社は『インターネットにつながっていなくても決済ができる機能』を搭載しました。

国内主要コード決済初の“オフライン支払いモード”!

インターネットに接続されていない状態の「PayPay」トップ画面

インターネットに接続されていない状態の「PayPay」トップ画面(画像は「PayPay株式会社」プレスリリースより引用)

通信障害時や、インターネット回線が使用できないなどの“オフライン状態”であっても、決済が可能となる同機能。国内の主要コード決済サービスとしては業界初となり、地下や多くの人が集まるイベント会場などの“通信が不安定な状況”でも「PayPay」で決済を行えるようになりました。

PayPay“オフライン支払いモード”の切り替え確認画面

“オフライン支払いモード”の切り替え確認画面(画像は「PayPay株式会社」プレスリリースより引用)

同機能で可能となる支払い方法は「PayPay残高」または「PayPayあと払い」のみ。“オフライン支払いモード”に表示されたバーコードを、お店側が読み取ることで支払いができますが、この“オフライン支払いモード”は、通信回線を介したコード表示にかかる時間が「3秒」を超えるまで切り替わりません。コードがなかなか表示されずに3秒以上かかると「インターネットに接続できません」「支払いを続ける場合は、オフライン支払いモードに切り替わります」などと記載されたページ現れ、そこで「支払いを続ける」のボタンをタップすればOK。

PayPay“オフライン支払いモード”での支払い画面

“オフライン支払いモード”での支払い画面(画像は「PayPay株式会社」プレスリリースより引用)

あとは通常通り、支払い画面に表示されたコードをお店側に読み取ってもらえば支払い完了です。これまで電波状況が悪い場合は、“他の決済手段”を選択するしかなかったものの、新たに搭載された“オフライン支払いモード”によって、よりキャッシュレス決済の利便性が高まったと言えるでしょう。

“オフライン支払いモード”の注意点は?

バーコード支払い

“オフライン支払いモード”では「バーコード支払い」のみとなり、「スキャン支払い」は利用できないので要注意!

非常に便利な“オフライン支払いモード”ですが、実は利用する際には、いくつか気をつけなければいけない点が存在します。そこで下記に、“オフライン支払いモード”利用時の注意点をまとめてみました。

①本機能を利用して決済した場合、ユーザーのアプリは決済完了画面に切り替わらず、決済音も鳴らない
②本機能は「ストアスキャン方式(ユーザーがスマホなどに表示した決済画面を加盟店が読み取る方式)」の加盟店でのみ利用可能
③1回の決済は最大5,000円で1日2回まで
④バーコード支払いのみ利用でき、スキャン支払いは利用できない
⑤オフライン支払いモードの利用は、過去1週間に「PayPay」アプリを開いたことがあり、PayPayアプリのバージョンが「4.2.0以上」のユーザーが対象

通常のオンライン状況での支払いの場合は、決済完了画面や決済音によって支払いが完了したことがわかりますが、“オフライン支払いモード”では残念ながら、どちらも機能しません。そのため、無事に決済できているのか知りたい場合は、通信環境が安定した際に、プッシュ通知や決済履歴などで決済情報を確認するようにしましょう。

また、②の「ストアスキャン方式の加盟店でのみ利用可能」に関しては、店舗の決済端末がオンラインであることがマスト。さらに、スキャン支払いしか対応していないお店では“オフライン支払いモード”が利用できないので、気をつけてください。

③の“決済金額の上限”は1回あたり最大5,000円となっていますが、加えて「10,000円/過去24時間」「50,000円/過去30日間」という上限も設けられています。また“決済回数の上限”も「2回/過去24時間」「10回/過去30日間」となっているので、本機能を連続で利用したり、金額が大きい支払いをする場合には注意が必要です。

以上のことを踏まえると、“オフライン支払いモード”はあくまで緊急時のみ利用する機能であり、基本的には“オンライン環境下で決済を行えるか”を事前に確認しておくことをオススメします。

なお、PayPay株式会社によると、「昨今、グループ会社のソフトバンクなど携帯電話のキャリア同士が連携し、自社の回線がつながらなくなった場合の備えとして、他社の回線が利用できるサービスの提供や、通信障害時などの緊急時に無料Wi-Fiを提供する検討などが進んでいます」とのことでした。

こういった取り組みが進んでいけば、あらゆる場所でオフラインの状況になりにくくなるため、キャッシュレス決済の問題を根本から解消できるかもしれませんね。

引用元:【PayPay株式会社
引用元:【「オフライン支払いモードでの決済について」(PayPay株式会社)

※サムネイル画像は(Image:「PayPay株式会社」プレスリリースより引用)

若林勇希
編集・ライター。編集プロダクションやライティングスクールの講師として5年以上WEBライター業に携わっており、現在は独立してフリーライターとして活動中。これまで様々なジャンルを手掛けてきたが、最近はガジェットやスマホ関連の記事を執筆することが多い。「老後2000万円問題」のために、iDeCoやつみたてNISA、貯蓄型保険なども実践している。

Twitter:@webwriter888

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