MMDLabo株式会社が運営するMMD研究所は2023年6月22日~26日、「ことら送金に関する利用実態調査」を実施し、18歳~69歳の男女5,000人からの回答を得た。ことら送金とは、スマートフォンアプリを利用して、「ことら」に加盟している金融機関の口座間で10万円以下の個人間送金ができるサービスである。今年4月スタートしたばかりのサービスだが、どの程度人々の生活に浸透しているのだろうか。では、さっそく調査結果をご紹介していこう。
ことら送金の認知度
18歳~69歳の男女5,000人を対象に、ことら送金についての認知度を聞いたところ、最も多かった回答は「まったく知らない」でダントツの75.0%だった。大きくプロモーションしていないこともあってか、知らない人が大多数という結果となった。
そして、大きく差がついて次に多かったのが「だいたい、どのようなものかわかるが、利用したことはない」で9.0%。以降は「言葉は聞いたことがあるが、サービス名称・内容はよく知らない」が8.3%、「現在利用している」が4.8%、「利用したことはあるが、現在は利用していない」が2.9%と続き、結果的に認知度は25.0%であった。
これを性年代別で見ると、認知度が最も多かったのは男性20代45.5%。ついで、男性10代の34.7%、男性30代の31.3%となった。また、「現在利用している」という回答では、最も多かったのは男性20代の14.9%。ついで男性10代の12.0%、女性10代の11.4%となった。傾向としては、女性よりは男性に、そして、より若い人に認知されているようだ。
ことら送金の利用意向
ことら送金を使ったことがない人を対象に、ことら送金について説明したうえで利用意向を聞いたところ、最も多かった回答は「利用したいと思わない」で44.0%だった。続いて多かったのが「あまり利用したいと思わない」で29.0%。そして「やや利用したいと思う」20.7%、「利用したいと思う」6.3%と続いた。
これを性年代別で見ると、利用意向が最も多かったのは男性20代で34.1%。以降は男性40代で31.8%、男性30代で31.3%となり、いわゆる働き盛りの世代で、かつ女性より男性の方が利用意向の多い傾向にあった。
ことら送金を利用するには、ことらに参加している金融機関などに口座を持っていなくてはならず、ことらに参加している金融機関などは2023年4月19日時点で49機関。主要銀行は抑えているものの、地方の金融機関の開拓がこれからという印象のため、現状では、地方で暮らす人々にとっての身近な送金ツールとなり得ないのかもしれない。
逆に言えば、利用できる金融機関が増えればことら送金の利用者数が伸びる可能性は十分にあるので、今後も注目して見ておきたいサービスの一つだと言えるだろう。
出典元:【MMD研究所】
※サムネイル画像は(Image:「ことら送金」公式サイトより引用)