2019年7月1日、セブン&アイホールディングスが満を持してサービスを開始した「7pay(セブンペイ)」。しかし、サービス開始からわずか1ヶ月という超短期間でサービス廃止が発表されました。なぜセブンペイはこれほど短期間でサービス廃止となったのか、その理由と経緯について解説していきます。
セブンペイ開始~廃止までの経緯
(Image:Ned Snowman / Shutterstock.com)
まず、セブンペイのサービス開始から廃止までの大まかな経緯は以下の通りです。
2019年7月1日…サービス提供開始
2019年7月2日…不正ログインによる不正利用、不正チャージの被害が発生
2019年7月3日…セブン&アイホールディングスが被害を認め「重大なお知らせ」を発表。セブンペイのチャージ利用を停止
2019年7月4日…実店舗、セブン銀行ATMからの新規入会を停止
2019年8月1日…サービス廃止を決定
2019年9月30日…サービス廃止(予定)
このように、セブンペイがサービス廃止となったのは「不正ログインとそれによる被害」が最大の原因です。
被害人数と被害金額についてはセブン&アイホールディングス公式サイトによると「808人/38,615,473円(2019年7月31日17:00時点)」とされています。日本最大手のコンビニチェーンだけあって、数日の間にも関わらず被害額は4,000万円近くにまで膨れ上がりました。
セブン&アイホールディングスは、サービス廃止を決定した理由を以下の3つとしています。
1:すべてのサービスを開始するためには抜本的な改善が必要であり、それには相応の期間が必要であること
2:改善が完了するまでサービスを継続する場合は、不完全な形でのサービス提供となること
3:顧客が不安を抱きながらサービスを継続することは困難である
確かのその通りで、これほどスピーディーなサービス廃止の発表は、ある種英断という見方もできるでしょう。
なお、被害に遭われた方については、被害金額の全額保証がおこなわれています。
お問い合わせ先は、下記の通りです。
「7payお客様サポートセンター緊急ダイヤル」
0120-192-044(24時間年中無休)
ちなみに、セブンペイとはどういうサービスだったのか? その概要
サービス開始からわずか1ヶ月で廃止を発表したセブンペイですが、結局どういうサービスだったのでしょうか ?サービスについて簡単にまとめてみました。
<概要>
セブン&アイホールディングスによるスマホ決済サービス
<還元率>
0.5%(税抜き200円ごとに1nanacoポイント)
<チャージ方法>
クレジットカード、デビットカード、セブン銀行、nanacoポイント、現金(セブンイレブン店舗)
このように、内容としてはいたって普通の決済サービスでした。日頃からよくセブンイレブンを利用している方にはnanacoポイントの還元や特典などのメリットがあるサービスだったといるでしょう。
最近はLINE pay や PayPay など「〇〇Pay」系のサービスが乱立しており「ああ、またか」といった感じで¥そこまで注目は集まっていなかった、というのが正直な感想です。
セブンペイの廃止はセキュリティ対策の重要さを教えてくれた反面教師
セブンペイのサービス廃止発表は、セキュリティ対策の重要性を身を以て示してくれたといっても過言ではないでしょう。
個人的には、「○○Pay」系のサービスが乱立しているため、早く決済手段は一本化、電子マネーはSuicaに統一してほしいところです(笑)