いまや決済・金融関連事業者だけでなく、携帯キャリアなども幅広く参入している金融事業。スマートフォンひとつあれば、簡単にお金を借りられるサービスも普及しており、お金を借りる状況も大きく変わっている。そのような中、個人向けの借り入れ・ローンの利用状況はどうなっているのだろう。
利用割合が大きい「クレジットカード系」、利用頻度の高さでは「キャッシュレス決済系」
MMD研究所が2023年8月17日~21日の期間に、20歳~69歳の男女を対象とした「2023年8月個人向け借り入れ・ローンに関する調査」を実施。その結果を9月11日に発表した。
まず「直近1年以内に個人向け借り入れ・ローンを利用したことがあるか」と尋ねたところ、26.6%が「利用したことがある」と回答した(n=14,083)。
個人向け借り入れ・ローンを利用したことがあると回答した人(n=3,931)に、実際に利用したサービスについて聞いたところ(複数回答可)、「クレジットカード系」が66.3%で圧倒的多数を占めた。ついで「キャッシュレス決済系」(3.2%)「銀行系」(42.1%)ほぼ同率で並び、「消費者金融系」は10.6%と、かなり低い結果となった。
クレジットカード系の利用率の高さが際立つ結果となったが、利用頻度で見た場合、やや様相は異なる。週1回以上利用する割合が最も多かったのは、キャッシュレス決済系(n=1,699)で16.5%、ついで銀行系 (n=1,656)が9.6%、クレジットカード系 (=2,607)が9.2%となった。消費者金融系は6.7%(n=416)となっており、利用率と並んで頻度もやや少なめだが、月に1回程度利用する人の割合は、約22%と他に比べて多いことがわかった。
申し込みから借り入れまで、スマホひとつでOK。「スマホローン」の利用率も高い
直近1年以内に利用した個人向け借り入れ・ローンがあると回答した3,931人を対象に、申し込みから借り入れまでをスマートフォンのみで行ったことがあるかを聞いたところ、「経験がある」と回答したのは47.3%だった。ほぼ2人に1人という高い割合になっており、スマホのみで完結できる手軽さは、多くの利用者に受け入れられているということだろう。
なお、この47.3%(n=968人)のうち、1サービスのみ利用しているという人は58.9%で、残りの41.1%の人は複数のサービスを併用しているという結果になった。手軽さゆえに、つい「他のサービスも」となりがちなのかもしれない。いずれにしろ、くれぐれも「ご利用は計画的に」。
出典元:【MMD研究所】