【消費増税】駆け込み購入にちょっと待った! もしかしたら増税後の購入が得かも?

いよいよ2019年10月から消費税が10%に引き上げられます。増税前の駆け込み需要が増す一方ですが、国による購入支援があるのはご存知でしょうか?
住宅や自動車の購入は金額が大きく、その有無で景気に大きな影響を与えます。
過去二回の消費税率引き上げの際には、政府の想定以上に消費が落ち込みました。結果的に景気にダメージをあたえてしまったのです。増税後このような事態を避けるべく住宅・自動車の購入支援を発表しています。
慌てて購入する前に、また増税後も購入を検討しやすくなるよう、知っておくべき購入支援についてご紹介していきます。

増税後の方がお得!?住宅購入支援

◎すまい給付金の引き上げ
従来の上限は30万円でしたが、増税後は50万円にまで引き上げられます。
住まい給付金とは、前回の消費税増税(5%→8%)の際に負担緩和の為につくられた制度です。
住宅ローン控除は所得税から控除されるので、収入の多い世帯は手厚い恩恵を受けることができますが、収入が少ないほど効果は少なくなります。そこで住宅ローン控除の効果が少ない収入層に更なる負担軽減となるよう作られたものです。

 

◎住宅ローン控除の期間が延長
従来は10年だった住宅ローン控除が、13年になり3年延長されます。
住宅ローン控除とは、住宅ローンを組んだ人が所得税から控除として減税される仕組みです。住まい給付金より以前からある制度で、同じく購入の際の負担軽減が目的です。

 

◎贈与税の非課税枠が大幅アップ
非課税の限度額1,200万円から増税後は最大3,000万円になります。
住宅購入や住宅購入の為の土地購入、増改築の名目で親族から贈与を受けた場合、一定額まで贈与税が非課税になります。これは住宅購入時に有効な特例ですが、贈与税だけでなく相続税対策としても検討できますね。

廃止になる税金も!?自動車購入支援

【消費増税】駆け込み購入にちょっと待った! もしかしたら増税後の購入が得かも?

(Image:Shutterstock.com)

 自動車を購入する際、「自動車取得税」がかかります。これは新車でも中古車でも同様に、自家用車で3%、事業用車と軽自動車で2%の税が課せられます。この自動車取得税が増税に伴い廃止になります。販売価格300万円だとすると、3%と言えど約9万円!これが廃止になると増税分もカバーできバンザイですよね!
 しかし喜びもつかの間、今度は新たに「環境性能割」が導入されるのです。

 

◎新たな制度「環境性能割」とは?
その名の通り環境性能によって変動する税金のことです。
燃費性能等に応じ、自家用車で0〜3%、軽自動車と事業用車で0〜2%の課税を行います。税率に幅があることに注目して下さい。電気自動車、天然ガス自動車、クリーンディーゼル車など、環境に配慮した自動車は、一定の条件をクリアすると非課税になります。ここが以前の自動車取得税と異なる点ですが、以前より税率が上がることはないのでご安心を。

 

「自動車取得税」とは別に、「自動車税」も増税に伴い変更されます。自動車を所有している人が課税対象となり、毎年5月頃に徴収される税金です。軽自動車は変更がありませんが、その他の車を購入する際、排気量に応じて1000~4500円引き下げとなります。新しい税率が適用されるのは、2019年10月1日以降に初回新規登録を受けた自動車が対象です。増税後も新車購入の後押しをする対策ですね。

 

 ご紹介した購入支援に関してはいずれも一定の条件がありますので、詳しくは国土交通省(住宅購入支援) 総務省(自動車購入支援)のホームページをご確認下さい。
 大きな買い物には大きな決断が必要です。今一度、購入時期の検討をしてみて下さい。

文=ざわみ/フリーライター

●消費税率引上げに伴う住宅取得に係る対応について(国土交通省)は→こちら

●2019年10月1日、自動車の税が大きく変わります(総務省)は→こちら

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