近年、クレジットカードにバーコード決済、QRコード決済など、現金以外の決済方法で会計ができる店舗が年々広がりを見せ、利用者も拡大しています。様々なシーンでキャッシュレス決済が利用できるようになったことで、「現金を持ち歩かなくても普通に生活できる」と考える人もいるのではないでしょうか。そんな現状から、株式会社NEXERが運営する「クレジットカードの知恵袋」は、全国の男女881名を対象に「現金派かキャッシュレス派か」に関する調査を実施。現金を使うメリットや反対にキャッシュレス決済を使うメリットなどについて質問していたので、その結果を見ていきましょう。
「キャッシュレス派」と回答した人は全体の6割以上
最初に、「普段の買い物で、現金とキャッシュレス決済のどちらを使うことが多いですか?」と質問。すると、最も多かった回答は「キャッシュレス決済が多い」の53.9%、次いで2位は「現金が多い」で17.3%、3位は「どちらも同じくらい」で12.8%、4位は「現金のみ」で9.6%、5位は「キャッシュレス決済のみ」で6.4%でした。また、「キャッシュレス決済が多い」「キャッシュレス決済のみ」を合わせた「キャッシュレス派」は60.3%と、半数を上回る結果となっています。
ちなみに「現金のみ」と回答した人からは「キャッシュレスは使いすぎるのが心配だから」といった理由が寄せられており、「現金が多い」との回答者からは「現金対応のところの店が多いから」「目に見えないと使いすぎるから」などの理由があげられていました。現金派には“使いすぎ”を気にする人が多いようです。
一方、「キャッシュレスが多い」の理由として、「いちいちお札や小銭を取り出すのが面倒だから」「現金を持ち歩くのは危険だから」「便利だしポイントが貯まるのでお得だから」などのコメントが。そして「キャッシュレス決済のみ」の理由に関しては、「ポイントで支払いができて、ポイントも貯まるから」「ポイントが付与される場合が多く、現金よりお得なので」など、手軽さやポイントが貯まりやすい点をあげる人が多数見られました。
“現金派”に聞いた、現金を使う最大のメリットは「お金を把握しやすいこと」
次に、「現金派」あるいは「どちらも同じくらい」と回答した現金派の350名を対象に、現金を使うメリット・デメリットについて質問しています。まず、「現金を使うメリットとして最も感じているもの」を尋ねたところ、最も多かった回答は「お金を把握しやすい」の45.4%でした。次いで2位は「どのお店でも使える」の42.3%、3位は「不正利用のリスクがない」の11.4%という結果に。目に見えて残高がわかりやすい点が、現金のメリットなのかもしれません。
続いて、“現金派”の350名を対象に「現金にデメリットを感じることはありますか?」と質問。すると、38.0%が「ある」、62.0%が「ない」と回答し、4割近くの人がデメリットを感じていることが判明しました。その理由を尋ねると、「小銭が出てきたときにかさばる」「手が汚れる、重い、会計に時間がかかる」「端数を出すときに手間取る」など、“小銭の扱い”に関するものが多く寄せられています。そんな中、「感染症が気になる」といった声も。不特定多数の人に触られている現金に抵抗を示す人もいるようです。
キャッシュレス決済を使う最大のメリットは「ポイントが貯まる」
一方の「キャッシュレス派」の644名にも同様に「キャッシュレス決済を使うメリットとして、最も感じているもの」について尋ねています。すると、最も多かったのは「ポイントが貯まる」で46.0%、2位は「現金を持ち歩く必要がない」で25.0%、3位は「スピーディな決済」で24.2%、4位は「ATMを使う手間がない」で3.1%、5位は「使用金額が把握しやすい」で1.6%でした。
現金で支払う際には購入店舗のポイントカードやアプリを別で提示しなければなりませんが、キャッシュレス決済であれば、クレジットカードやアプリなどから支払うだけでポイントが付与されるため、よりお得感があるというのは納得できます。
続いて、キャッシュレス派に対して「キャッシュレス決済にデメリットを感じることはありますか?」と質問。すると36%が「ある」、64%が「ない」と回答しています。
キャッシュレス決済に感じているデメリットとしては、「使える店舗と使えない店舗とあるので、普段行かない店に行ったときなどはまず支払い方法を確認する必要がある」「ネットがうまく繋がらないときバーコード支払いができない」など、利用できないシーンに関連した内容が多くあげられています。また、「どれくらい使ったか把握しにくい」「スキミングなどの詐欺」といった理由も見られました。
財布が不要で荷物もかさばらず、会計もスムーズにおこなえる“キャッシュレス決済”ですが、セキュリティ上のリスクがあったり、店や環境によっては使用できないことがあったりと、良いことばかりではないようです。現状では双方のメリット・デメリットを把握したうえで、うまく使い分けていくのが賢い利用法なのかもしれませんね。
出典元:【クレジットカードの知恵袋】