新紙幣発行目前だが約3割は「現金の利用を減らしたい」高収入者ほどキャッシュレス傾向も

2024年7月3日、20年ぶりに日本紙幣のデザインが刷新される。しかし、現在はキャッシュレス決済が普及したことで、現金を利用する人が減り、新紙幣が発行されるという話題もあまり興味を持てないかもしれない。今回はキャッシュレス決済の利用状況と新紙幣の理解度に関する調査結果を紹介しよう。

収入が高い世帯ほど、キャッシュレス決済を利用する傾向

普段利用する支払い手段は?

高収入世帯のほうが、ポイント還元などを意識しているのかもしれない(「株式会社ネオマーケティング」調べ)

生活者を中心にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティングは2024年4月10日~11日に、20歳以上の男女1,000人を対象に「新紙幣とキャッシュレス」に関する調査を行った。

まず普段利用する支払い手段に関する調査結果を見ていこう。全体では、「現金」と「クレジットカード」の利用率がどちらも7割を超え、2トップという結果に。次いで「QRコード決済」が57.3%、「電子マネー」が41.5%だった。一方で、世帯年収別での結果を見ると、世帯年収が高いほど現金と回答した人の割合は少なくなり、反対に電子マネーや「スマートフォン決済」などの、ここ数年で台頭してきた決済方法を利用する人が多くなっている。収入の高い世帯ほど、仕事やプライベートでの支払い機会が多く、現金を用意する手間を省き紛失リスクを抑えようと考えているのかもしれない。

各支払い手段に対する、今後の利用頻度は?

(「株式会社ネオマーケティング」調べ)

それぞれの支払い手段に対する今後の利用意向を尋ねたアンケートでは、28.6%が現金の利用頻度を減らしたいと回答。小銭を用意したりおつりを受け取ったりと、支払いに手間がかかることやポイント還元などのメリットがないことから、現金の利用を控えたいと考えているのかもしれない。一方で「QRコード決済」「ポイントカードやポイントアプリを利用した決済」の利用を増やしたいと回答した人は20%を超えた。どちらのサービスも還元率が高く、お得に買い物ができる点に期待が寄せられているのだろう。

新紙幣に採用された3人について、どの程度知っている?

2024年7月3日に新紙幣が発行開始されることを知っているか?

(「株式会社ネオマーケティング」調べ)

ここからは新紙幣についてのアンケート結果を紹介していこう。2024年7月3日に新紙幣が発行されることを知っているかという質問に対し、発行を認知していた人は77.9%、人物についても理解していた人は30.9%であった。キャッシュレス決済の浸透により、現金に触れる機会が減った影響からか、新紙幣に対する関心は高くないように思われる。

新紙幣の人物をどの程度知っているか?

名前は聞いたことがあっても、功績を答えられる人は多くないようだ(「株式会社ネオマーケティング」調べ)

また新紙幣に採用される渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎の理解度について、「何をしたか知っている」と回答したのはそれぞれ4割前後だった。NHK大河ドラマの影響もあってか渋沢栄一の認知度は比較的高かったが、3割近くの人が津田梅子と北里柴三郎について名前も知らないという結果となった。

しかし、そもそも紙幣のデザインが変更される理由は「偽札防止のため」。偽造を防止するためにデザインを一新し、最新の偽造防止技術が利用される。偽札が出回るとお金への信用が失われ、国民が甚大な被害を被る可能性があるからだ。言ってみれば、お金に興味を持つことはお金持ちへの第一歩といえるのではないか。現金の利用は減っても、関心は失わないようにしたい。

出典元:【株式会社ネオマーケティング

※サムネイル画像は(Image:​「財務省」公式サイトより引用)

オトナライフ編集部
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