積立NISAには意外なデメリットが隠されている!

20年間も投信積立の運用益が非課税になる「積立NISA」。本来は運用益に対してかかる20%以上の税金が0円になるのだから得をするのは間違いないが、実はデメリットも多い。ここでは積立NISAのメリットとデメリットをしっかり確認しておこう!

積立NISAは年間40万円まで20年間も非課税になるが……

「積立(つみたて)NISA」は、年間40万円までの投資に対する運用益が非課税になる制度。非課税期間は20年間もある。つまり40万円×20年=最大非課税枠は800万円にもなるのだ。本来は20.315%もかかる税金が0円になるのだから、長期的に投信積立するなら是非とも利用したい制度だろう。
 ただし、積立NISAにはデメリットもあるので、しっかりと確認しておきたい。まず、積立NISAは、株式投資なども含まれる「NISA」と併用はできない。次に、積立NISAでは株式やREITに投資はできず、金融庁が許可した公募株式投資信託と上場株式投信信託(ETF)の150本程度にしか投資できないのだ。本来、投信では6000本程度の商品を対象に投資できるのに、対象商品がここまで少ないのは残念だ。

積立NISAのメリット・デメリット

■積立NISAのメリット
1)年間40万円までの運用益が非課税
2)非課税期間は20年間(最大800万円)

 

■積立NISAのデメリット
1)株式投資もできる一般NISAと併用は不可
2)投資対象の商品がかなり少ない
3)他の口座との損益通算ができない
4)3年間の繰越控除が適用できない
5)非課税期間満了時の課税に要注意

すでに投資をしている人にはデメリットが多い

「積立NISA」は、すでに投資をしている人にとってデメリットも多い。たとえば、複数の証券会社で投資している人は「損益通算」ができるので、各口座の損失と利益を合算して、税負担を軽くすることができる。しかし、積立NISAは損益通算の対象にならないので、積立NISAの損失はどうにもならない。また、一般口座で投資して損失が大きかった場合、3年間かけてマイナス分を繰り越すことができる「繰越控除」が適用できるが、これも積立NISAは対象外なのだ。
 さらに、積立NISAの非課税期間は20年なので、20年目で損失が出ている場合は売却せずに課税口座に移管することになる。だが、仮に40万円投資して35万円に目減りしていた場合、課税口座に移管したあとに40万円に戻っても、値上がり分の5万円にはしっかり課税されてしまうのだ。このように積立NISAのデメリットも踏まえたうえで、賢く利用するようにしよう。

金融庁(つみたてNISA)は→こちら

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