セキュリティの脆弱性により廃止となった「7pay(セブンペイ)」。あの悪夢から約1年、セブン-イレブンは公式アプリのQRコード決済に「PayPay(ペイペイ)」を搭載すると発表した。そこで今回は、気になるPayPayとセブン-イレブン公式アプリの提携で、何がどう変わるのかをレポートしたいと思う。
PayPayのバーコードでセブン会員コード提示も可能!
2020年8月11日、ソフトバンクグループのQRコード決済アプリ「PayPay(ペイペイ)」は、セブン-イレブンと提携。セブン-イレブン公式アプリにPayPayのQRコード決済機能を搭載すると発表した。これにより、2020年10月から「セブン‐イレブン」公式アプリを開くと、アプリ上にPayPayの支払い用QRコード(バーコード)が表示され、セブン‐イレブン店舗でのQRコード決済が可能になる。この提携によるメリットは、セブン-イレブンの会員コードとPayPayの支払いが同時に完了することにある。つまり、わざわざ両方をアプリを起動しなくても、PayPay残高のQRコード支払いをすれば、PayPayのポイント還元(最大1.5%)と同時に、セブン-イレブン公式アプリの会員コードの提示でもらえるバッジやセブンマイル(税抜200円で1マイル)も同時に受け取ることができるのだ。これは便利!
PayPayとセブン-イレブンの双方がWin-Win!
セブン-イレブンのQRコード決済といえば、2019年7月に自社のQRコード決済アプリ「7pay(セブンペイ)」の悪夢が思い出される。7payはセキュリティの脆弱性によって不正利用が多発したため、わずか1カ月後の8月には廃止を発表した苦い経験があるのだ。この経緯については『7pay(セブンペイ)はサービス廃止を決定! なぜこれほど短い期間で終了したのか?』を参考にしてほしいが、さすがに、今回提携するPayPayで、そような悪夢が繰り返されることはないであろう。
すでに3,000万超ユーザーを抱え、実績のあるPayPayの力を借りたセブン-イレブンは、かなり賢明な選択をしたといえる。もちろん、PayPayとしても、ライバルのau PAY(エーユーペイ)がローソンとタッグを組んで勢力を伸ばしていることもあり、セブン-イレブン・ユーザーを取り込めるのは十分魅力的であったに違いない。いずれにせよ、10月からどのようなキャンペーンが行われるか今から楽しみである。
●セブン-イレブン・ジャパン「「セブン‐イレブンアプリ」に決済サービス「PayPay」を搭載」(公式)は→こちら