「PayPay」「楽天ペイ」「d払い」「au PAY」「LINE Pay」など、急速に普及してきたバーコード(QRコード)決済。アナタもコンビニやレストランなどで毎日使っているのでは? でも、もしスマホを無くしたりして不正利用された場合はどこまで補償してもらえるのだろうか? そこで今回は、スマホのバーコード(QRコード)決済の補償について詳しく紹介しょう。
原則全額補償が多いが中には10万円までの場合も!
急速に普及してきたスマホ決済。だが、セブン-イレブンのQRコード決済「7pay(セブンペイ)」では大規模な不正アクセス被害が発生し、サービス開始からたった2カ月で廃止に追い込まれた事件は記憶に新しい。もし、スマホ決済で不正アクセスされたら被害の補償はどこまで受けられるのだろうか?
もちろん、7payの事件後は、さすがに各QRコード決済サービス会社はセキュリティや補償規定を強化している。PayPay、楽天ペイ、d払い、au PAY、メルペイなどは、利用者に重大な過失がなく運営会社と警察に届けを出せば、原則全額補償されるようなっている。ただし、FamiPayやLINE Payのように原則補償額を10万円までとしているところもあるのだ。一度は自分が利用しているQRコード決済の補償がどうなっているのか調べてみることをおすすめしたい。
●PayPay
【補償】原則全額補償
※不正利用によって直接被った損害を補償する
※利用者に重過失があった場合を除く
【条件】不正利用されてから60日以内にPayPayと警察に通知する必要がある
【申請方法】
※不正利用時は24時間365日、フリーダイヤルの電話番号へ相談・問い合わせが可能
[PayPay紛失・盗難専用窓口]
電話番号:0120-990-633
[PayPayカスタマーサポート窓口]
電話番号:0120-990-634
●楽天ペイ
【補償】全額補償
※不正利用された被害を補償
※利用者に重過失があった場合を除く
【条件】損害が発生した日から60日以内に楽天および警察に申告する必要がある
【申請方法】
[楽天ペイアプリご利用停止申請フォーム]
https://pay.rakuten.co.jp/static/entry/suspendresume/
[楽天ペイ カスタマーデスク]
電話番号:0570-000-348(ナビダイヤル)
受付時間:9:30~23:00
●d払い
【補償】全額補償
※不正利用より生じた損害の額に相当する金額を補てん
※利用者に重大な過失がある場合は補償されない場合もあり
※申告日から90日以前の不正利用は補償対象外
【条件】不正利用に気付いたらただちにドコモと警察に申告。損害発生を知った日から30日以内に損害の補填に必要と認める書類を提出する
【申請方法】
[My docomo]もしくは「ドコモ インフォメーションセンター」0120-800-000(受付時間:午前9時~午後8時)にて利用停止の手続きが可能
●au PAY
【補償】全額補償
※不正利用により生じた損害の額に相当する金額をau PAY 残高にて補てん
※利用者に重大な過失がある場合を除く
【条件】不正利用による損害を知った場合は直ちにKDDIと警察署に申告。30日以内にKDDIが損害補てんに必要と認める書類を提出すること
【申請方法】
[ポイント、au PAY (コード支払い)、au PAY プリペイドカードのお問い合わせ窓口]
電話番号:0120-977-964
受付時間:9:00~20:00(年中無休)
※利用停止の手続きのみ24時間対応している
●LINE Pay
【補償】原則10万円まで補償
※警察の捜査状況によっては補償額を引き上げることもある
※30日以内の被害が対象
※利用者の重大な過失があった場合を除く
【条件】
直ちにLINE Payアプリ上から利用停止したうえで、LINE Pay運営事務局まで届け出る
【申請方法】
LINE問題報告フォームで問い合わせ
https://contact-cc.line.me/
●FamiPay
【補償】原則10万円まで
※60日以前の被害は補償対象外
【条件】ただちにFamiPayと警察に申告すること。30日以内に損害の補填に必要と認める書類を提出すること。被害拡大の防止のために必要となる措置を実施すること
【申請方法】
[ファミペイ・ポイントサポートページ]
https://qa.family.co.jp/famipay/s/
[ファミペイ・ポイントカードサポートセンター ]
0570-099-899(ナビダイヤル)
092-235-4544(固定電話)
※FamiPay(電子マネー)に関する問い合わせは24時間対応(年中無休)
●メルペイ
【補償】直接かつ通常の被害額を補償
※メルペイが適当と判断したときは、不正利用により現実に発生した直接かつ通常の損害額を限度としてユーザーに補償する
【条件】ただちにメルペイと警察に連絡を行い、メルペイアカウントのログアウトやパスワードの無効化を実施。不正利用の調査に協力すること
【申請方法】
マイページか専用メールで問い合わせる
https://www.mercari.com/jp/help_center/article/602/
今回は代表的なQRコード決済サービス7社について調べてみたが、基本的にどのQRコード決済サービス会社もある程度は被害補償を行ってくれるようだ。ただし、被害に気付いた時点でただちに運営会社と警察への申し出る必要があるし、被害金額を算定するための証拠書類等の提出をする義務もある。なかには、スマホやアプリのパスワードが適切に管理されていることを補償の条件にしている場合もあるので、少なくとも、スマホ本体にはパターンや指紋認証などのセキュリティを施し、さらにアプリの起動にもパスワードを設定したり、2段階認証を設定するなどの措置が必要であろう。
また、補償範囲が30日~60日以内となっているところもあるので、何カ月も被害に気が付かないと全額は補償されないことも……。とくにオートチャージを設定している場合は被害が拡大する可能性がある。一度に大金をチャージせず、オートチャージの限度額も低めに設定しておいたほうがよさそうだ。
なお、ほとんどの場合、家族や同居人などによる被害は補償対象にはならない。子どもや恋人などによる不正利用などには十分気を付けよう。
●PayPay「PayPay補償制度に関する規約」は→こちら
●楽天ペイ「楽天ペイ不正利用時の補償に関する特約追加」は→こちら
●d払い「d払いご利用規約」第9条(補償等)は→こちら
●auPay「au PAYサービス利用規約」14条(補償)は→こちら
●LINE Pay「LINE Moneyアカウント利用規約」第32条(不正使用補償サービス)は→こちら
●FamiPay「FamiPay 利用規約」第15条の2(補償等)は→こちら
●メルペイ「メルペイ利用規約」第17条 (不正利用等)は→こちら