まさかの1割以下…! キャッシュレス決済導入率が低いトップに選ばれたのは○○

急速に世の中に広まり、その利便性が消費者に認知されはじめているキャッシュレス決済。現代に生きるビジネスパーソンのみなさんであれば、日々その便利さを身を持って実感していることだろう。では逆に、支払いの際にキャッシュレス決済が利用できず困った経験はあるだろうか。そんな調査を行ったところ、1位に選ばれたのは「病院・診療所」だった。
今回は、そんな医療機関におけるキャッシュレス決済の低すぎる普及率や、これから先医療機関へのキャッシュレス決済の導入は進むのか展望などをお伝えしていきたい。

医療機関は“キャッシュレス不毛地帯”

国の指導もあり大きな病院ではクレジットカード決済などが利用できるが…

 内科・外科・眼科など、街中の様々な場所で見かける医療機関。だがそのほとんどは、キャッシュレス決済に対応していないと言っても過言ではない。実は医療機関のキャッシュレス決済普及率は、キャッシュレス推進協議会の調査によればわずか6%。大学病院など大きな病院では比較的導入が進んでいるため、あなたの身近にある医療機関は6%よりさらに下回っていると考えて差し支えないだろう。つまり駅前などに多く見られる医療機関のうち、キャッシュレス決済が利用可能な場所は20件に1件あるかどうかというレベルなのだ。
 その傾向は、同じくキャッシュレス推進協議会の報告「消費者・事業者インサイト調査」でも如実にあらわれている。「キャッシュレス決済を利用したいが、利用できない場所」というアンケートで、「スーパーマーケット」や「役所・自治体等」を上回り、「病院・診療所」が1位。2位にも「歯科診療所」が入り、ワンツーフィニッシュを決める不名誉な結果を残している。

 さらに診察内容によって料金が決まる医療機関は「いくらかかるか」を前もって知ることが難しい。そのため所持金で足りるかどうか不安になりながら受診するか、イメージより多めに現金を持っていかなければならず、キャッシュレス決済非対応なことで心理的・経済的な負担も増大していると言えるだろう。

患者のことを思う医師ほど、キャッシュレス決済が持つ患者へのメリットも考慮するはずだ

 キャッシュレス決済が使えず不便・不安がつのってしまう医療機関だが、逆に捉えれば「導入するだけで強みになり得る」とも言える。消費者も医師の評判が同程度であれば、「あそこはキャッシュレス決済使えるから」と通院先を選ぶ日が来るかもしれない。また、コロナ禍の現在では激減してしまっているが、訪日外国人旅行客にとってもキャッシュレス決済はありがたいはずだ。海外では日本より格段にキャッシュレス決済が進んでいる国も多く、異国の地で急に体調を崩したときにクレジットカード決済ができるか否かで安心感は大いに違ってくるだろう。
 またキャッシュレス決済は、紙幣・硬貨の受け渡しを要する現金決済と比べて接触の機会も少なく、感染症のリスクも低減できる。今後は先見の明のある優秀な医師がいる医療機関ほど、患者に与えるメリットを鑑みて導入していくことも考えられるだろう。

 今は“キャッシュレス不毛地帯”とも言える惨状の医療機関だが、世間の主流がキャッシュレス決済に傾いていけばいくほど医療機関での導入も加速度的に進んでいくことだろう。あなたの通うかかりつけ医はどのタイミングで導入するのか。しっかり観察して、先見の明のある医療機関か見直してみるのにもちょうどいい機会かもしれない。

参照元:医療機関におけるキャッシュレス化の実情と導入メリット【デジマケ・チャンネル】

※サムネイル画像(Image:Ned Snowman / Shutterstock.com

オトナライフ編集部
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