「お金」という重り!? 若いうちはわからない高齢層のキャッシュレス化の利点

「キャッシュレス元年」とも呼ばれた2019年から、普及が加速しているキャッシュレス決済。2020年に入ると、新型コロナウイルス感染症の影響もあり“非接触”のキャッシュレス決済の優位性がさらに強まった。調査の結果、コロナが広まって以降、高齢層のキャッシュレス決済利用が増えたこともわかってきた。
今回は、高齢者の間で広まるキャッシュレス決済のメリットをお伝えしていきたい。

自分の身も守れるキャッシュレス決済

(Image:Shutterstock.com)

お金にも感染症対策が求められる時代だ

 ポイント交換サービスを運営するジー・プランとインターネットプロバイダのBIGLOBEは2020年7月、アンケート形式の調査「withコロナにおけるキャッシュレスの利用実態調査」を実施。それによると、「2020年4月以降、キャッシュレス決済の利用頻度が増えた」と回答したユーザーは29.5%にのぼったという。その理由として一番多かったのは、「ポイント還元」。国の「キャッシュレス・消費者還元事業」や各社の還元キャンペーン合戦は、あなたも記憶に新しいだろう。また、「決済の早さ」などキャッシュレス決済らしい理由も多くの人が挙げていた。
 さらに感染症対策となる「現金接触回避」「店員接触回避」にメリットを感じるという声も一定数存在し、とくに60~80代以上の高齢層からの支持が高かった。高齢層はコロナでの重症化リスクが高いともされており、自衛的な側面があることは間違いないだろう。

私たちは普段から、街中で「お金」という重りを持って生活している

 面白いところでは、「現金の持ち歩き不要」という回答が、10~30代の若年層<40~50代の中年層<高齢層 という結果だったことにも注目したい。まさにキャッシュレス決済のサービスそのもの、という理由でもあるのだが、年代が上がるにつれてメリットに感じる割合が増えているのは何故だろうか。
 それは、「現金の重さを我慢できるか否か」が理由ではないかと筆者は考える。当然のことながら現物である現金には重さが存在し、持ち歩く金額が増えるにつれてその重量もかさんでくる。お釣りを受け取ったときに「ズシリ」と感じるたくさんの小銭を、財布にしまうのは考えるだけで億劫だ。とくに足腰の筋力が弱ってきた高齢層にしてみれば、ズシリと重い財布は、持たなくていいなら持ちたくないところだろう。スマホやカードを出すだけで支払いが済むキャッシュレス決済は、現金の重さから開放される魔法のようなサービスに位置づけられるのかもしれない。

 ステレオタイプな高齢層といえば、「機械音痴でスマホなんてもってのほか。生涯現金至上主義を貫いてやる」といったイメージだ。しかし実際は、巧みにキャッシュレス決済を使いこなしている人も少なくなかったようだ。あなたの周りにも、そんな“スーパーおじいちゃん”がいるのかもしれない。

参照元:新型コロナウイルスの影響でキャッシュレス利用増が3割 ジー・プランとBIGLOBEが「キャッシュレス利用実態調査」を発表【BIGLOBE】

オトナライフ編集部
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