インターネット上でデータを記録することによって仮想的なお金の働きをしてくれる「仮想通貨」。この仮想通貨の将来性に期待して取引を始める人が増えている。取引するには仮想通貨取引所を利用する必要があるが、その取引所は玉石混交で取引できる仮想通貨や手数料率に差があるものの、基本的に日本円と仮想通貨とを交換してくれるのが主だ。
仮想通貨取引所を選ぶときは、仮想通貨交換業者登録のある業者が必須
(Image:Shutterstock.com)
仮想通貨取引所を選ぶときは、「仮想通貨交換業者」として登録のある取引所を選ぶに限る。投資家の大事なお金を預かるので、システムトラブルやセキュリティ対策などが施されている必要があるからだ。取引所によっては補償サービスを行っている場合もあるが、基本的に自分の仮想通貨は自分で守るスタンスでなければならない。具体的には、仮想通貨取引所で購入した仮想通貨は取引所に置きっぱなしにせず、自分専用の「ウォレット」と呼ばれる仮想通貨を保管する入れ物に保管しておくことが望ましい。「セキュリティリスク」を踏まえた上で、取扱通貨の違いや手数料率の違いを念頭に使う取引所を選ぶとよいだろう。
仮想通貨交換業者の登録が済んでいる仮想通貨取引所の一覧。DMMやGMDなどインターネット系企業の系列が運営している取引所などもある。ビットコインの取引をするならばどの取引所でも取扱可能だが、デイトレーダーのように1日に何度も取引するのであれば、デイトレーダー向けの機能があるbitbank.ccやBITPointなどを利用するとよい。
ウォレットを実際に使ってみる
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仮想通貨を保管するウォレットには様々な種類がある。そもそも仮想通貨はインターネット上で取引台帳を共有されているので、自分専用のウォレットIDをその台帳に登録できるものであれば、WindowsやMac用のアプリでも、スマホアプリでもよい。逆にいうとハッキングされて、仮想通貨盗まれる事故を防ぐには、「ハードウェアウォレット」というインターネットから切り離しできるウォレットに保管しておくのが一番安全だ。とはいえウォレットを購入するには1万円~2万円程度の費用がかかるので、スマホアプリに保管しておくのもアリだ。スマホ本体のロック、アプリ起動用のロックと複数の認証をかませることでセキュリティ性能を確保しておけば、盗まれる可能性が低くなる。ここでは「BRD」というスマホアプリを紹介する。ビットコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアムほか様々な仮想通貨が保管できる。
Ledger Nano S ハードウェアウォレット
BRD - ビットコイン ウォレット
スマホアプリとして利用できるウォレットもある。ハードウェアウォレットを購入するのに敷居が高いと感じる場合は、まずはスマホアプリを使ってみよう
アプリ名 | BRD - ビットコイン ウォレット |
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作者 | breadwallet LLC |
【手順】
BRDのウォレット画面で「(仮想通貨名)」→「受取」の順にタップ。すると図のように英数字の羅列とQRコードが表示される。これが自分のウォレットを表す固有の番号(アドレス)である。仮想通貨取引所で購入したビットコインはこのアドレスに送信して保管する。
仮想通貨取引所からウォレットに送るときは図のように、送り先を指定して送信する。売りたい場合は逆に、ウォレットアプリから「(仮想通貨名)」→「送金する」の順にタップ。取引所から指定されたアドレスに対して送金する。
※図はBTCBOXの例
仮想通貨と聞くと投資ブームで儲かるものと思っている人は少なくない。価格が上下するので安く買って高く売れれば当然儲かる。しかし仮想通貨の本質は、円やドルの置き換えとなるような「お金」としての機能だ。投資用の商品としてではなく支払用のお金という意識をもって管理するようにしたい。